ビル、ありがとう。安らかに、ね… お疲れさまでした 2




2006年10月。1日前に来日していたビルとピーターにスコットとジョンが合流し「やった、マイナス5が揃った!」と私が言ったら、みんなが「写真、撮ろう、撮ろう」と言って、ホテルのロビーで写真撮った。しょぼいホテルだったのに文句も出ず、本当に感謝だ。
彼らこそ真のツアー・ミュージシャン、プロフェッショナルである。
深民さん、個人的に親交があったんだねぇー(メタルギア編集長時代はお世話になりました。メアリー・ブラックを応援していただいたこと。あの雑誌に載せていただけたこと。今でも忘れません。それはさておき…)。素敵なエピソードをありがとうございました。そう、他のアメリカ人と違って、ビルは食べ物に対する好奇心がとっても強かった。食べ物って大事で、インテリジェンスの証拠だと思う。ビルもフランキーもいろんな食べ物が大好きだった。

お小遣いいただいて西新宿を徘徊。雨だったし、タクシーの移動でそりゃあ大変だった。奥方・ガールフレンド全員がついてきてしまい、総勢10名。たしかスターバックスだかTully'sだかでインタビューをした。

それにしてもわかっていたこととはいえ、ピーターの餌箱への馴染み具合が半端なかった。っていうか、どっかの店の会員券まで持ってた…(爆)。いわゆる音源に興味がないのはロビンだけで、なんでそのレコード選んだの?と聞かれて「色が綺麗だったから」とかバカ言ってた(笑)。一方で他の4人はレコード店めぐりは大好きだった。(アーティストいわゆる表現者と、演奏家つまりミュージシャンとの違いかなぁ、と思う)

ピーターはものすごく買い込んで荷物がすごくなり、それをオーストラリア・ツアー中持って歩くの大変だから私が帰国の経由地である成田空港のホテルに持っていってあげるよ、と言ったらすごく喜んでくれて、私はピーターのブートレッグでいっぱいになったバックを預かった。(そしたらそのバックをこっそりあけてDVDをコピーしていたグレン・ティルブルックという…。このエピソードはまた今度・笑)





御大「僕らはツアーをめちゃくちゃ楽しむだろう。だって僕らはいっぱい演奏中に間違うから…  ん? ちょっと違うな。僕らは上手くいった時よりも上手くいかなかった時の方がなんか楽しいんだよね」

ははははは、分かるなぁ!

そう! ロックバンドって楽しいのよ。一緒に演奏するのが。一緒に音をあわせるのが単純に楽しいの。そういうことが根底にある。わざと難しいことやって、それが上手くいった時、いや逆に失敗した時も、それをきっかけに演奏がドライヴしていく。あの、あの、あの感じ!! 

それを生涯失わないでいられたビル・リーフリン。音楽の神様はあなたをそばに置いておきたかったんだね。早く持っていかれちゃったね。私たちは辛いけど、あなたはもう身体の不調も痛みも辛さも感じない空の向こうで、思いっきりドラムをたたいてください。

ビルにもっとも近かった友人の一人、スコット・マッコイからメッセージが出た。泣ける。ありがとう。そう、ビルが残してくれた音楽に感謝よね。