出来レース?

春だなぁ
最近…といってもだいぶ前だが、某公的機関にプレゼンしにいく機会があった。おじさん二人(といっても二人ともわたしより年下だろう)にプレゼンしつつ、結構根掘り葉掘り聞かれるままに、あれこれ答えた。でも先方は「すごく面白い」といいつつも「うーん、これは難しいですね」と、その場でも言っていた。そしてこちら(私側)がすべてリスクをかかえ実行し、その上での助成申請ならいいですよと言う。そう、この企画には発注コース(全部その公的機関が資金を出す)と、助成(こっちがやることに公的機関がサポートを出す)の2つのコースがあったのだ。

厳しいと理解しつつも、正直助成って赤字企画じゃないと助成してもらえないのは日本の通例だし、経理上落ちない経費もあるから結局のところ大赤字になる。なので、助成ではなく発注事業でやりたいんだよ、という点はこちらは死守したかった。いい企画だが赤字になるのが分かっていてやるというのは単なるバカだ。

なので、とにかく「ダメもとで、とにかく企画書は出してみたいと思います」と言ったら「それはご遠慮願います」と言われた。結構ノリノリでプレゼンしていたし、先方も面白がってあれこれ聞かれた上での話だったので、正直がっくり…。企画書を出すのも、どうやらダメらしい。えーーーっっ?!て感じ。

で、私もそう言われて、やっとピンと来た。そうか、これは出来レースなのだ。

なるほどこの企画書。受付窓口はお役所だが、一応公正をきすために選定委員会みたいなものが存在する。企画書を正式に出されちゃうと選定委員会にかけないといけなくなってしまう。それで万が一通ってしまってはまずい、そういうことか? 

で、おそらくだけど、私のうぬぼれだけど、そこに出されちゃうと私のアイディアが面白いから(極めて能天気なわたくし。でもほんと良い企画なんだもの)、癒着がない選考委員の先生たちは、おそらく私の企画を選んじゃうと思うんだよね。そうなるとその自治体としては困るわけだ。こんな得体のしれない女1匹の企画なんて通してられねぇ。もうこの予算はどこどこの誰々さんがやってくれるのだから、と。今思えばプレゼンであれこれしゃべったが、なんかアイディアだけ持ってかれるような予感がしてならない。

よ〜く考えたら、どこもかしこも97%みたいな価格で落札とか談合見え見えの公的機関の発注だもの。当然出来レースだよね。私もバカだったよ。でもちょっと勉強になった。まだ何の弊害もないけど、そんなことをあれこれ想像している。それとも私がおめでたすぎ?(笑)

あーあ、なんかなぁ。それで例えばアイディアだけ持っていかれたりするのかなぁ。

それにしても汚い連中と言うのは、なんてプライドがないのだう。見る人が見ればわかるだろうに、それでも人のアイディアを平気で盗む。人が書いたフレーズをそのまんま真似して、見る人が見ればわかるような泥棒行為をしても平気だ。音楽業界内を満映している金銭トラブルも、もう本当いや。みんな大変な時期だけど、気持ちが荒むのだけはやめようよ。気持ちだけは気高く行こうよ。

ま、足下のゴキブリとか眺めててもしょうがない。前を向こう。それしかない。

超かっこいい音楽は、もうそれだけで最高である。特に女性インストルメンタリストの最高峰、カトリオーナ。彼女が弾くちょっとしたフレーズですら大好き。かっこいいんだよぇ。