人を結びつけるのがケルト… Eimear Quinnの「THE WATCHMAN」



イーマー・クインの新曲に日本語字幕がつきました。一番下にはってあります。

イーマー・クインは1996年のユーロビジョン・ソング・コンテストで優勝した、アイルランドを代表する女性シンガー。もともとアヌーナに所属していたのですが、ソロ歌手として大きな成功を収めました。



当時のアイルランドはすごかった。やっぱり90年代はすごかったね(まぁ、あまり懐古趣味に落ちても意味ないと思いますが)やっぱり90年代にこの国と仕事を始めた私には有利だったと言えるでしょう。アイルランドだからうんぬんではなく、世界レベルで他の音楽と勝負できる音楽がたくさん出てきてた。

当時のニュース番組の映像をはっておきます。ユーロビジョンって正直、私は斜めにみてるところがあって、なんというか音楽というより「歌謡曲」祭りって感じなんだよな…   でもすごい予算が費やされていて優勝したアーティストにはヨーロッパツアーが確約されているし、とにかく無視はできない。で、前年の優勝国が翌年のホスト役をつとめなくてはいけなくて、それにお金がすごくかかることから、アイルランドがこの時期5年のうち4回も優勝してしまって、結構困っていた部分もありました。当時の文化大臣、今の大統領のヒギンズ氏のコメントもあります。でもイーマーは嬉しそう。可愛いですね〜〜



ちなみにリバーダンスも、このユーロヴィジョンから発展して世界的なステージになったんですよね。94年のことでした。最初は数分間の幕間の余興だったんです。



一方、イーマーはここ数年、子育てで第一線からしりぞいていましたが、その間に私は無印良品BGM17や、光田泰典さんのレコーディング等でとてもお世話になりました。彼女も自分の活動は控えめだったけど、大統領の前で歌ったり、ロイヤルアルバートホールで歌ったり、そういうことでしょっちゅう担ぎ出されていたので、引退という感じはしてなかった。イーマーの声は、ぱっと聞くとすっごく細く聞こえるけど、実はすごく声量があって、ものすごいパワー。レコーディングでマイクがブルブル言ってたのを思い出します。譜面も強くって、初見で歌えちゃう人。

こちらは最近のステージ。今でもすごくきれい。それにしても大きなステージ、大きなドレス(笑)が似合う人です。



イーマーってクラシックと伝統音楽の間くらいにいる人で、時々トラッドも歌うんだけど、これがいい。これなんか最高で、何度も何度も聞きました。バンドもすごい。スティーブ・クーニー、マーティン・オコナー、そしてストリングス・カルテット。



そんなふうに最近は人の企画にかつぎ出されることが多かったイーマーですが、ここ数週間は久しぶりに自分の活動を復活させようとニューアルバムが出てSNSも復活させ頑張っていたところ、今回のこのCOVID19に巻き込まれたという状況でした。


イーマーと私は、レコーディングのこともあって、結構交信が続いていたのですが、こんなツイッターメッセージが彼女から来て、へぇーすごいなぁ!と思っていたところ。そしたらこれをダブリンのツアーガイド:直子さんに指摘されてびっくり。そうかー そんなことがあったっけと思い出したのでした。




というわけで日本語字幕をご覧ください。泣けます。黒坂さん、コカリナ放送局さん、ありがとうございます。

しかし作詞家、作曲家、紹介する人、される人…  つながるのがケルトだなぁと改めて。

 

今日も張り切って行きましょう!



ニューアルバムがもうすぐ発売になるよ。Spotifyでも聞けます。