私が「ライブ・ミシュラン」と呼んでいる、某放送局勤めの、めっちゃ音楽に詳しい友人がいるのだが、その彼が絶賛していた映画。Primeで自宅で見ました。最近、やっと家で映画をみるという習慣ができてきたコロナ禍です。
「ライヴ・ミシュラン」はいつもこっそり私の公演にチケットを買って観客として潜入し、ライヴ会場にあらわれる。会える時もあれば、来ているはずなのに会えない時もある。そして、公演が終わると、いつも素晴らしい公演レビューを自分の友達にしか公開していないmixiの日記にアップしているのだ。そして、それがとても素晴らしい。私は彼の日記のせいでmixiを解約できない。彼の日記はもっとたくさんの人に読まれるべきであると思うのだが、まぁ、この辺が彼の美学なのだろう。おかげでどんな素晴らしレビューを書いてくれても、こっちはプロモーションに使えないというオチもあり(爆)。いや、「書いてくれても」って違うな。彼は普通にチケットを買ってきてくれるお客様であり、本当に貴重な音楽・放送業界で働くワーキングパーソンなのだ。かっこいい。
その「ライヴ・ミシュラン」は映画評もものすごくって、彼が絶賛している映画はほぼ間違いがなく良い。というか、悪かったためしがない。だから私も必ず見るようにしている。
というわけで前置きが長くなった。今さらながら見ました。だいぶ時間がたっちゃった映画だけどBetter than Never。『ワンダー 君は太陽』
ライヴ・ミシュラン、たしかこの映画を年間ベストの一つにあげてたんじゃなかったっけかな。確かに、その素晴らしさといったら、もう、もう、もう、もう最高中の最高でした。
生まれつき顔に障害のある子供が5年生(中等生)になり初めて学校に行くことになるのだが、その学校の初日からの1年間をつづった作品だ。「いじめられるかもしれない」とびびる彼の気持ちを救うのは「素晴らしい科学が学べるかもしれない」そして「スター・ウォーズ」の空想の世界。そして少しずついろんなことから彼は周りに心を開いていく。最初の友人が出来る、その友人を家に連れてくる。ママはそんな彼の姿を見て超感激感動するが、嬉しい気持ちをぐっと押さえて「落ち着いて…」と自分に必死で言い聞かせる。
そういう家族の中においては、少年がいつも中心におり、ついつい放っておかれがちのお姉ちゃんの悩みや葛藤も丁寧に描かれる。そしてその親友の子も。
パパはパパで、頑張る母を暖かく支え、出しゃばらない。的確に家族の中での役割をしっかりこなしている。この辺の家族のチームワーク、バランスが素晴らしい。すべてが、なんというか、少年の存在がすべてを素晴らしいものにしているのだけど、まずお母さんが無条件でいいのは別格にして、このパパがいいんだよなーーー
そして先生方もめっちゃいい!! 特に校長先生。校長先生には惚れたわ。私も学校を運営してみたい!! 毅然とした態度で子供達を絶対に守る。最後、心を残して退学していくいじめっ子の男の子はかわいそうだが… 彼もいつか自分の道を見つけるだろう。ほんと涙でるわ、ほんと。そして子供たちは迷いながら、それでも自分で道をみつけ、ちゃんと進んでいく。すごいな、子供たち。子役の子たちの演技力すごい。ついでにワンコもすごくいい。もうすべてがいい!
いやーーー これ、めっちゃいい映画でした。過度にお涙頂戴演出は絶対になく、すべての人がリアルでいながらとても美しい。いやーーーーいやーいやーーー 本当に素晴らしい。
それにしても、ジュリア・ロバーツ、好きな女優さんではなかったのだが、初めて彼女を良いと思った作品かも。そして最後の最後にこの曲が流れるのが、またなんとも! なんと制作総指揮および原作の女性いわく、この曲がこの映画のインスピレーションにもなっているのだそうだ。素晴らしいよー。いやー素晴らしい!