昔の映画を見ています:一番好きな映画

一番好きな映画はなんですか?と聞かれて、私がよく答えるのはこれ。今までずっと揺らぎない。1983年『ローカル・ヒーロー』ビル・フォーサイス監督。


ちょうど英国が好きで憧れて、初めて英国に行ったのが確か84年で、その当時流行っていた、というのもあるのだけど、これも確か深夜映画で初めて見たんだと思う。アメリカと英国の対比もすごく面白い。英国の田舎では職業をたくさん持っているとか、ウサギを食べちゃうとか、スコットランドのファミリーネームを発音できないアメリカ人とか、ウサギに名前をつけちゃうアイルランド人とか… 細かいところがほんとに笑える。この映画からほんとに英国の田舎の多くのを学んだ。

そして都会に住むものの寂しさとか葛藤とか、好きな田舎から帰国した時の気持ちとか、そういうのが大袈裟ではなく表現されていて、とにかく好き。アイルランドやスコットランドは大好きだけど、でもそこには住んだらわたしのようなものはすぐ飽きちゃうことは、自分でわかっている。

人がいいって? 例えばダブリンには東京よりも友達がたくさんいるって? 日本からこうやってビジネスを送っているからミュージシャンたちはチヤホヤしてくれるだけなんだよ。それが向こうにいってぼんやりしてたら、誰もチヤホヤしてくれない(笑)。そのすべてが単なるゲームだとわかっているんだけど、なんか、やっぱりなんかいいんだよなぁ。この距離感がいいんだ。結局のところ今の状態が一番理想だって実感する。

あの映画に出てくる電話ボックスを探して、この収録された村、アバディーン近くのペナンまで行ったこともある。サウンドトラックをマーク・ノップラーが担当していて、これがまた最高にいい。


久しぶりに友人に貸したDVDが戻ってきたので、また見てしまった。本当に何度見てもいい。