すごく良い映画だった!!! 『ブックセラーズ』これは必見です。希少本を取り扱う人たちのある意味マッドな、しかし最高にパワフルで楽しい世界。これは元気をもらえます。
それにしてもフラン・レボウィッツかっこいいねー。この記事もいいですよ。「どうでも良くないどうでもいいこと」は今は手に入らないのかなー。読んでみたいけどアマゾンで2万円ついちゃってるけど…彼女Netflixでスコセッシ制作のドキュメンタリーが話題になったらしいので、どっか復刊しないかなぁと思う。
ちなみに彼女のインタビューで最高の一言が、映画のエンドロールがすべて終わったところで出てくるので必見だ。ちなみに見に行った映画館では隣の部屋で、このネタにされた某ミュージシャンが出演する映画がリバイバル上映されている。笑った。
私も本はよく「買う」「所有する」ほうだ。友達と話をすると驚くほど多くの人が図書館を利用しているのだけど、私はもう図書館でウェイティングリストを待ったり探したりする時間がもったいないので、大抵の場合は速攻でAmazonプライムしてしまう。書籍は一応仕事上では「資料」ということで経費が認められているから、それも有利なのかもしれない。買う本は中古版でもまったく構わないが、応援している作家さんの場合は特にそうなんだけど、なるべく新刊を買うようにしている。そして読み終わったら、自分にとっての「プラチナ本」を残してBOOK OFF行き、もしくは友達にあげてしまうことが多い。だから家にそれほど本が積まれているわけではない。この一生持っておきたいプラチナ本が出てくるのは20冊に1冊くらいかな。だいたいは物欲よりも断捨離欲の方が勝つ。一方でKindleは、ものすごく気に入って持ち歩きたいくらい好きな本、あとは何冊も続く漫画本はKindleで購入するけど滅多に使わない。というのも、電子書籍の積読はリアルな積読よりタチが悪いからだ。また夜、寝る前に読む週間があるので、やっぱり紙の本でないと睡眠の妨げになる。ちなみに積読は常に50冊以上。これはやばいと思っているけど、なるべく目に見えるところに置いて早く読むように自分にプレッシャーをかける。…そんな感じだ。
自分はCDやレコードもそうだけど、物欲みたいなものはあまりない方だと思う。が、それでもこの映画に出てきたダヴィンチのすごい本や、オルコットのパルプ小説などには、心がゆれてしまった。お金が湯水のようにあったなら自分もたぶんオークションに参加とかしてたかもしれない。
この映画を見に行った映画館で久々にパンフレットを購入。配給会社の社長である武井みゆきさん自らが書いた「配給によせて」という文章にぐっときた。この映画にどうやって出会い、配給を決めたのかが書かれている。私も武井さんと同じように、あの「自虐話」のところは自分と彼らを重ね、爆笑した。「ブックセラーズたちは背が20cm縮む」「本屋には絶対になりたくない」「ブックセラーズには2度とやりたくない」とか。でもみんなめちゃくちゃ楽しそうで、高笑いが止まらない。そう、私たちは幸せなのだ。こんな苦労はもう2度といやだけど!!(笑)
そして映画も音楽も、私たちの世代は悲観的だけど次の世代は明るい。「可能性がいっぱいある」「アイディアがいっぱいある」と若い女性のブックセラーは嬉しそうに語る。うん、本当にこうでなくっちゃね。こういう仕事は私たちの生活にものすごいインスピレーションを与えてくれる。こういう仕事ができている自分は本当に幸せものだ。私たちも音楽の素晴らしさを信じて、本の素晴らしさを信じて、映画の素晴らしさを信じて。
現在都内はヒューマントラストシネマ有楽町他にて上映中。