もうすぐフジロックフェスティバルが開催される。
いや、まったく何も起きないというのはありえないようにも思う。お酒をこっそり飲む人たち、それを正義感から止める人たち… そこが喧嘩になったりしないだろうか。
そしてその様子をそれこそワクチンの若い人の摂取率や、新宿渋谷で普通に飲んだりしている若者のニュースと同様、面白おかしく取り上げるマスコミも出てくることだろう。
想像すればキリがない。
だいぶ前だがスマッシュさんが招聘した某ミュージシャンのツアーに同行している時、変なファンの人が名古屋にいて、さんざん会場内で酔っ払い、スタッフに大迷惑をおかけている様子を目の当たりにして本当に怖くなったことがある。
うちはありがたいことにお客さんのクオリティも素晴らしいせいか、そういう目にあったことは滅多にないが、それだってお客さんの人数が少ないから可能なのだ。分母が増えれば、どうなるかはウチだってわからない。
例えばお客さんの数が300に達すると伝統音楽に対して手拍子があがってしまうように…。
そう、私は手拍子だけで文句を言ってしまう、ちっちぇぇプロモーターです! でも私にはそこにいる299人の人たちが思う存分楽しめるように…という責任もある。複雑だ。
スマッシュさんみたいに立派な会社に私なんぞが余計なお世話だと思うが、実際コンサートプロモーターという仕事は今、とても大変な状況だ。うちだって実際コロナ明けまで生き残れるのかまったくわからない。でもうちは私個人の事業だから、事務所を閉めたところで誰にも迷惑はかけない。
一方で、早めにあきらめてしまえば、この現状かかえディールしている苦しみや大変みからは逃げることができる。そしてホッとできる。
本当に大変だし、催行できたところで利益もたいして期待できない中、果たしてそうまでしてやる意義があるんだろうか。うちらの仕事って不要不急じゃない?って。
ファンはシビアだ。今や誰も高額なチケット代を出そうなんて余裕のある人はいない。自分の好きなアーティストが出演しなければ興味もももたない。
本当にこの仕事は残酷だ。常に無責任な批判にさらされ、ファンは自分の都合でチケットを買ってくれたり買わなかったりする。プロモーターの現状なんて誰も知ったこっちゃない。
いや、それでもフジロック25年近くやってきたその信頼というものもあるだろう。でも基本はファンは自分の都合で行く・行かないを決める。良くも悪くも基本そういう世界なのだ。
それでいて、スマッシュさんは例えばクラファンをやるようなスタンスの会社でもない。だからこそ、本当に本当に心からフジロックが成功するようにと願っている。
私は… 本当に体力がなくなってしまったから自分ではいけないけれど、どうか皆さん、スタッフの皆さんに協力してあげてください。またスタッフを見かけたら、お疲れ様って労ってあげてください。今、この現状は本当に大変なのだから。
スマッシュさんは、私みたいに弱音を吐いたり「大変だ、大変だ」って騒いだりするような会社じゃない。みんな黙って努力している。本当に本当にプロフェッショナル。
そうこうしていたら、この感染者数爆増の中、不安に思う人は払い戻しますよ、というアナウンスまで出た。なんか悔しい。とっても悔しいが、この中で、公演実現に向けて最大限の努力をするスマッシュさんという会社は私は信頼する。応援する。
どうか無事に終わりますよう。フォースを送る!! チケットはこちらで販売中。
PS 先日久しぶりに尾身会長の記者会見を聞き、尾身さんが感染リスクの少ない場所として「観客の発声がないコンサート・演劇、映画館、図書館・美術館」と名言してらした。なんか校長先生に褒められた生徒の気分で、嬉しい!! 業界みんなの努力でここまで来た。皆さん、がんばりましょう!
PPS こんなニュースも。そう昨日今日の関係じゃない。ずっと一緒にやってきた仲間。がんばれ、スマッシュ、がんばれ、新潟県!
一週間後はフジロック。関係者もお客様もみんな検査や検温を今から提出しています。徹底的に対策をとっている。来年以降の全てのフェスに向けての大きな一歩となるように🙏気が引き締まるし緊張してます。
— YUKI KUROYANAGI (@yukinaco05) August 13, 2021
フジロック開催について花角知事「見守りたい」【新潟】https://t.co/xsa0vid7Kh