今回ケルト市開催にあたって、映画上映を軸にするのは割と早くから決めたのですが、この作品の上映を決定するまでは紆余曲折ありました。
ちょうどこの企画を練っているころ同じアニメーションスタジオの「ウルフウォーカー」が話題になっていたのです。だから最初は「ウルフウォーカー」を上映しようと思ってた。
でもその頃、行われたアイルランドのツアーガイド、ナオコ・ガイドこと山下直子さんの解説を聞いたら、アイルランドの国宝「ケルズの書」についてもっと紹介したくなった。そしてイベントのキーワード「ケルト」をもっと強調したくなってきた…というわけです。
そしてカートゥン・サルーンのケルト3部作の中でもこの映画の良さがあらためてひしひしと感じたんです。直子さんの解説とともに、これを上映したい!!と。
ケルズの書の成り立ちの物語から、この映画はいろんな要素が含まれています。最近では鶴岡真弓さんがカートゥーンサルーンとケルトというテーマで講座もなされており、それを拝聴しとても感銘を受けました。
ケルトこそ、今この時代を生きる私たちに必要とされている哲学なのだ、と。
そう、ケルトは哲学なんです。この世のなりたち、時間の流れ、生と死の境目がないところ、循環していく感覚、森羅万象とのつながり…すべてを理解するキーワードとなる「再生」の哲学。
ただ…また最初の話に戻りますが、この企画の当初はケルト市で上映する素材としては、実はの最新作「ウルフウォーカー」がいいかと思っていた。そして、プレゼンターが全員女性っていうのもいいかな、と思ったんです。
というのも、直子さん、ウルフウォーカーの主人公、そしてシーレにゴサード姉妹と、偶然ですが女性が揃ったので「現在活躍しているケルトの女性たち」という裏テーマ。これはいいぞ!と。
実はもう時間もたっているので、バラしていいかなと思うのですが、映画「ウルフウォーカー」の吹き替えで声優をやった小さな女優さんが、前回の巣鴨での秋のケルト市を訪ねてくれたのでした。私はよく知らなかったんだけど、スタッフ一同「紅白歌手がご来場」と沸き立った…。
たぶんこの小さな女優さんは、お仕事を通じてケルトの世界に興味を持ったのかもしれません。
そして、なぜか、そこに私はすごく希望を見出しました。確かにケルトの文化は、もうこの世代にアプローチしてもいいんじゃないか、と。ぜひ10年後のケルト文化ファンを育てていきたい…と。…な〜んて言うと偉そうですけどね。
そんなわけで、今回は思い切ってファミリー層を狙った内容、なので吹き替え版を上映いたします。
いや、わかってます、大人で、オーセンティックなケルトファンで、英語がわかる皆さんは字幕で見たいですよね。でも今回はお子様もいらっしゃる。
特に狙っているターゲットは、ハリーポッターなどが大好きな夢見る少女たち。あ、もちろん少年も。ケルトの世界にハマってほしい。新たなケルトファンを開拓するため、このイベントはあるのです。
だからホールの裏にあるららぽーとに来るような家族連れさんが来てくれるといいなぁ、と思うわけです。あ、そうだ、期日前投票に来た江東区在住のご家族も!!
選挙の期日前投票の会場となるため、当初予定していた一階のギャラリーではなく7階のサブレクホールにて行うこととなりました。開場は11:00。11:00よりお買い物を楽しめる他、映画上映など詳細は公式ページをご確認ください。