いやー 音楽の神様が降臨しましたね。昨日は神奈川県民ホールにて民音さん主催のエメルさんの公演にお邪魔しました。
前情報ほとんどゼロで伺いました。この公演の担当者が今、ウチで制作をお手伝いしている秋の企画の担当者と同じため、彼女が三年くらい前から「チュニジア〜 チュニジア〜」と頑張っていたのはわかっていましたが、エメルさんについては単にチュニジアの女性歌手だというくらいしか知らなかった。
何年も前からそうやって頑張ってきた、その担当者の彼女と一緒に行こうと思っていたチュニジア料理のお店も今はなくなってしまい…パンデミックの影響がまだまだ大変なこんな時期の来日で、本当に大変だったと思います。
本当にたくさんの人の努力を経て、この来日公演が実現されたのでした。
公演中は、スクリーンに丁寧に訳された歌詞がずっと出ていて「あぁ、そうか、彼女はシンガー・ソングライターなのね」と理解。自分の言葉を伝える、そういう人なんです。でもアラブの世界で女性がこういうふうに発言するのは、本当に本当に大変なことだと思う。すごいね。
ボブ・ディランのカバーもあったけど、それはエレキギター(ギブソンかな。遠目というか老眼で見えず)をかかえて、拙い感じのアルペジオだったんだけど、それでもすごい説得力で、めっちゃぐっと来ました。なんというか、歌への集中力がかっちりしているのがすごい。っていうか、自分の生き様すべてをかけて歌っている。
2部の頭では、なんとプログラムにはない美空ひばりの曲が歌われ、その選曲のシャープさにすっかり感激してしまいました。同じ民音さんの公演やらせてもらってるウチの妹たち(ゴサード三姉妹)には、とても無理なすごい選曲。いや〜、すごい。このセンスがすごい。やばい、ウチのアーティストたち、負けたかも…
というか、そもそも入場時にいただいたパンフレットのデザインもすごくシャープで、民音さんの公演ってもっと牧歌的なイメージあったけど、いや、こういうのも「あり」なんだなぁと心から感動しました。(ちなみにパンフレットの素晴らしい曲目解説は石田正隆さん)
とにかく歌に彼女の強い意志が感じられて、普段の民音さんの公演って、もっと牧歌的な優しい感じが多いのだけど、そういうのとはまたちょっと違う感じで、めっちゃカッコ良いのでした。
一方で「この服素敵でしょ」「日本で買いました」とか日本語で言ったり、とても可愛らしいチャーミングな女性でもあります。2部の最後の方はお客さんに手拍子をうながしたり、会場を盛り上げたのだけど、なんかあんなにシリアスな歌詞なのに手拍子していいんだろうかとちょっと躊躇してしまった。
アンコールはなんと「ハレルヤ」。実はスタッフの方のお父様が亡くなられたそうで、でもその方は本番の公演(この公演)があって葬儀に参加できない。その方とお父様の魂のために…と彼女はギターをかかえて、たった一人でレナード・コーエンを歌ったのでした。これにはもう会場全体が涙! いやイントロ弾かれた瞬間からドーン!!でした。やられたー
この仕事してると親の死に目に会えないとか確かにあるけど、本当に公演を作ってくださってありがとう。お父様のご冥福をお祈りいたします。
本当に大変だと思いますが、頑張ってください!!! 月並みな言い方かもだけど、お父様もきっと仕事をしている方のことを誇らしく、そして暖かく見守ってくれていると思います。
ツアーは今日から大阪みたいです。ぜひ間に合う方は行ってください!! これはおすすめですよ。詳細はここ。チケットまだ取れるのかな…
12月8日 NHK大阪ホール(2回公演)
12月9日 習志野文化ホール
12月10日 新潟テルサ
こちらが民音さんの彼女のプロモーションビデオ。あ、サラーム海上さんも登場してコメントしてる!! 実はこの公演に行く数時間前、サラームさんネタで超おもしろいことがあったのでした…(このあとのブログに続く)