なんかすごいもん観た。映画『マクベス』


ほんの短期間の劇場での上映ということであわてて見てきました。コーエンの『マクベス』。いや〜〜〜 しびれた! すごい迫力でした。

確かにシェイクスピアに慣れるのに時間がかかった。でも馴染んでから、もうドップリ。脚本はオリジナル(シェイクスピア)そのものに相当近いと思う。

なんか最初、シェイクスピアの他の悲劇『リア王』とストーリーごっちゃになってて、すっかりボケた頭のまま見てたんだけど、「森が動く」「女の股から生まれたうんぬん」の件で思い出した。そうそう、そういう話だった『マクベス』って。

ストーリーは有名なので、ここでは紹介しない。でも実際シェイクスピアって本も読めたためしがないんだ、頭が悪い私は…

そんなシェイクスピアだから、セリフの量が多いし、いわゆる説明台詞なんだけど、それでも役者たちはシェイクスピアが大好きなんだろうなぁ。

ものすごい迫力。とにかく主演の二人が圧巻。デンゼル・ワシントンとフランシス・マクドーマンド。そして魔女役の女優さんがすごい。もう魔女以外のなにものにも見えない。(名前はキャスリン・ハンターという。いい加減、人の名前を覚えよう)

全編モノクロームで、しかしもうシーンひとつひとつがすごいんだよ。なんというか照明の当て方とか、もうすべてにお金がかかっててかっこよくて美しく、とにかくすごかった。ものすごいモノクロの迫力。

コーエン兄弟って、「オー・ブラザー」以外は私はピンと来たことがなかったけど、これはすごいわ。これにはお手上げだわ。あ、ちゃんと名前書かなくちゃ。ジョエルとイーサンの兄弟。お兄さんのジョエル・コーエンの作品です、これ。

いやー 年始からすごいもん観た。

大雪がふった1月6日は、いつも行く映画館での上映がギリギリで最終だった。なんとか間に合った。このあと池袋で1週間ほど上映したあと、配信になっちゃうそうだ。

家で見るのもいいんだろうけど、あの音、あの映像、やっぱり劇場で見ないと意味がないようにも思える。どっちにせよ、うちのしょぼい環境じゃ絶対に無理。

パンフレットも買いたかったのに売ってないし。なんか複雑な時代だよね。劇場ってなくなっていくもんなんだろうか。

池袋まで行ける人、Apple TVで家の環境が整っている人は是非。