前に親知らずを抜いたのは2013年7月だった。自分のツイッターを検索して「今日抜きます!」という投稿を見つけた。さすがTiwtter、さすがTwilog。過去の自分のバカツイートでも簡単に見つかる。
それから約10年。残り3本の親知らずを、私は56歳になる今まで温存していたのだけど、ついに先日、口の中をお掃除にしに行ったら先生に「そろそろ抜きましょうか」と言われ、とうとう有罪判決を言い渡されてしまったのだった。
歳を取ってから抜くと治りが遅くなるらしく、今では20代に抜くことが良しとされる傾向にあるようだ。というわけで、3本残ったやつを今のうちにすべて抜きましょうということになった。
でも先生うまい。2本は全く痛くなることもなく抜歯完了。出血も軽く「なんだたいしたことないじゃん」と思っていたのだが…
残った最後の1本はやっかいだった。絵を描いてみたが、こんな風にはえているのだ。ほぼ真横向きに。そしてそれが隣の歯と接触し虫歯になりかかっている。
地元の歯医者の先生いわく「うちでも抜くことできますけど、念の為大病院行きましょうか」と紹介状が出た。なので先日その大病院へ行ってきた。
うちから徒歩30分のすごい不便な場所にあるのでタクシーで行った。暑いんだもん。普段なら歩いちゃう距離なんだが。
そこで若くて、ちゃきちゃきしたY先生が対応してくださり、説明を丁寧に受ける。
私の最後の親知らず4号は、完全に横に生えており、それが隣の歯と接触し虫歯っぽくなってしまっているらしい。説明を受ければ受けるほど不安になる。
先生、とにかくお任せしますので、もう説明はいいです…と言いたい気持ちをぐっと押さえる。
確かに向こうはインフォームする義務もあるのだから。でも、まるで高級なフランス料理で給餌のお兄さんの聴いてもよくわからない説明を聞く時みたいだ。(が、フランス人にとっては、こういうコミュニケーションも重要とされるらしい。面倒くさい)
どうでもいいから、早く切って抜いて貼ってください!
しかも聞かれるままに私が病歴を話すと、一応大病院の主治医Dr.Oに許可を取ってから抜歯手術をしたいとY先生は言う。
「ちっ、O先生に抜歯のこと知られるの、いやだな…」次回会った時に「野崎さん、親知らずどうでした?」とかニコニコしながら聞かれそうだ。なんかDr.Oに弱みを握られるので釈然としないが、仕方ない。
しかも、そのO先生とY先生のコミュニケーションは手紙で行われるらしく(たぶんレントゲン写真やら何やら細かい資料も添付されるのだろうか)手術は結構先の8月の終わりごろに行うことになった。
O先生、忙しくてたまらないと言ってたが、こんなふうに患者の紙資料のチェックもしているんだろうか。本当は手術が大好きなのに、手術ができるのはほんの数日。それ以外は、すべて準備やら書類整理やら患者の相手やら…。まったくもって大変な仕事である。
(ま、でもそれを言ったら私の仕事も一緒か。イベントやってアーティストが来日しているのは一瞬で、あとはひたすら地味な仕事なのである)
ま、そんな風に、歯のレントゲンを撮りY先生の説明を聞いただけで、初日は終わった。そのアポが午後3時だったので終わって、3時半くらいとなった。
そこでふと思いついた。その病院から徒歩10分くらいのところに都内の名焼肉店、東の横綱スタミナ苑があるのだ。しかもコロナ以降、スタミナ苑は午後5時ではなく4時から開店しているのであった。
最近、安倍氏追悼で林真理子が「安倍さんもスタミナ苑」に並んだ!と文春に書いて話題の?!スタミナ苑。あの小渕首相ですら並んだという都内屈指の名店である。(ま、私にとっては近所の焼肉屋だけどね)
これは帰りにいっちょ寄って、美味しい焼肉でも食べて帰るか。そう、私はひとり焼肉ができる女なのであった。かっこいいな、オレ!
この暑いのに、みんな並んでるのかな…と思って行ったら、ほんとに暑い灼熱の太陽の下、多くのお客さんが並んでいた。私は開店5分前に店の前に到着し、かつ一人ということもあって、割とすんなり入れた。
一人焼肉は私もふくめ店内に3名。私以外はみんな男性だった。
数量限定。ハツのたたき。うまい。