吉原真里さん『親愛なるレニー レナード・バーンスタインと戦後日本の物語』を読みました

 



すごい本! 実はこの夏、日向敏文さんの新譜のプロモーションを手伝っていたら、昔からつきあいのあるアルテスパブリッシングのSさんから連絡があったのでした。「野崎さん、宣伝の仕事また始めたの?」と。

ま、確かに私はTHE MUSIC PLANTを始める前は、人の案件をあれこれ宣伝するPRの仕事をしていたのでした。

THE MUSIC PLANT始めてからは自分の仕事ばかりしていて、あんまり人の案件には関わらなかったのだけど、今年の夏、日向さんから久しぶりに声をかけていただき、ご一緒したこと。その仕事を頑張ったことを見ていてくれた人がいたらしい。

うーん、一つの仕事がんばると、また次の仕事がくるものですね。本当にありがたいです。

で、教えていただいたのがこの本。入稿前の原稿を見せていただき、一気に読んですっかり気に入ってしまい「ぜひぜひ、やらせて!! 絶対に応援したい!!」ということで、宣伝のお手伝いをすることになりました。

なので、今後この本のこと、著者の吉原さんのことなど、こちらでご紹介していきたいと思います。

仕事として読んだ本ですが、仕事うんぬん抜きにして、この本は素晴らしいです。

実は偶然にもこの話がある前の晩、岩手にホリディに行くという某友人と宮沢賢治の話で盛り上がっていたのです。

そこには銀河鉄道という電車もあるらしい(笑)

そこで、宮沢賢治と保阪嘉内の手紙のやりとりが中心になって書かれた齋藤なずな先生の漫画について、あれこれチャットしていたのでした。

あれは本当に素晴らしい作品で、宮沢賢治は例の「あめゆじゅとてきてけんじゃ」の妹を愛していた説が強いんだけど、なずな先生の見立てでは、実はそうではなく保阪嘉内の方が近い関係だったのではないか、カムパネラは実は妹ではなく、嘉内だったのではないか…ということなのです。

この漫画が圧巻で、私は本当に大好き。(一方で実は宮沢賢治の本はあまり読んだこともない…)

で、その話題で盛り上がっていた翌日だったので、バーンスタインと日本のファンとの手紙の交流だという話に大興奮!! 「今、すぐ読ませろーーー」と飛びついたのでした。

バーンスタインとか言って、実は私はあまり知らない。でも手紙の書き手は二人。

一人はカズコさん。なんと日本にバーンスタインが来日する前からの大ファン。なんというか、現代で言うところの推し活というか、本当に献身的にバーンスタインを応援した人。

もう一人はクニさん。こちらはバーンスタインと激しい恋におち、のちにはバーンスタインのレップとなってマエストロの夢の実現に尽くした方。

そしてさらに、バーンスタインが日本のクラシック音楽のシーンのためにしてくれた本当に数々のこと、特に本当に命をかけて来日した札幌のPMFのくだりは圧巻なんですが、とにかく読んでいて本当にうるうる…。

というわけで、この本の素晴らしい魅力をこのブログでも時々お伝えしていこうと思います。

今後、著者の吉原真里さんの来日取材もあると思うので、楽しみにしていてください。吉原さんの数々の著作もご紹介していきたいと思っています。

本の詳細はこちら試し読みがここでできます。ぜひ。 一発で引き込まれますよ。