「大丈夫なんだよ」って、言ってくれてるみたいなミニ・ドキュメンタリー 

数時間前に公開になった素敵な映像があるので、ご紹介します。「ダウン症のある人の暮らし」 どれも10分から15分のショート・ドキュメンタリー。

制作はセイビン映像研究所。語りは木村多江さん。音楽は日向敏文さんが担当しました。

ダンスが得意な紗季さん(30歳)。大きなステージをなん度も経験しているそうです。しゃぶしゃぶ屋さんのバックヤードで大活躍。お店に欠かせない存在です。

ボーイ・フレンドがこれまた素敵なのよ。彼の笑顔にできる目尻のシワがとっても素敵。一緒に町を歩くシーンでは、きゅーん。


作業所で、名刺に点字を入れるなかなか難しい作業をしている望さん(45歳)。26年勤続の大ベテラン。親子喧嘩、家族喧嘩がなんだかウチの実家みたいで超親近感(笑)
 
 

早苗さん(59歳)。私と2歳しか変わらないよ。昔はダウン症の人は30歳くらいまでしか生きられないって言われてたんだって。ご両親はもう亡くなっているけれど早苗さんはグループホームで暮らしています。

早苗さんはアートに熱中。その熱意は毎年上がっていて、ついつい作品に熱中して寝食忘れちゃう時もあるんだって。

早苗さんの作品は世界中で評価され、企業から商品化されるなどアーティストとして大活躍。

この刺繍がすごい。東欧か何かの民族系のデザインみたい。スカーフにしたら、かっこよさそう!
 
 

斗真くん(2歳)のお母さんは第2子を妊娠中。斗真くんも、もうすぐお兄ちゃんになる。斗真くんの時間は、他の子よりもゆっくり流れる。子供でいる時間が、他の子よりも長い。笑顔のたえない三人家族なんです、とお母さん。

 

三人兄弟の真ん中の伶弥(れいや)くん。3歳。ここのお家、大人数ですごく素敵! おばあちゃんも協力的。お父さんも台所に立っていてまったく違和感なしで、家事普段からやってます感がすごい。
 
 

このシングルマザーのお母さん、めちゃくちゃ格好いい! そう、いつだって女は一人で生きていけるようならなければ。そして世界で一番大事なのは友達なんです。10歳の月音ちゃん。女同士の固い友情に涙。
 
 

絶賛思春期の詞音くん。家の外ではとっても社交的。外ヅラが良いのはこの歳の男の子の特徴かな。でも、もうすぐ社会に飛び立つ。ケーキ屋さんになりたい! 「クリームとか舐めちゃだめなんだよ」とお兄ちゃんにたしなめられ… 
 

最後は余暇やスポーツを楽しむダウン症のある人たち。「とにかく良いのが友達や仲間が増えること。適度に体を動かすこと。適度に知的な活動を行える」


全部見ると90分くらいあるんだけど、なんか見てたら妙に癒されるんだよね。なんでだろう。ダウン症の人たちの時間は、ゆっくり流れているからかなぁ。

なんか不安をあおるニュースや映像ばかりが話題になる中、心からゆったりできた月曜日の午後。

いろんな支援や、本人と家族をサポートする体制、学校や施設、周辺の人たちの協力や、グループ・ホームなどの選択肢…などなど。いろんなことが知らないことばかり。

なんだか知らないけれど「そうっか、大丈夫なんだ」って思える。
こういう素敵な映像を作る仕事をされているセイビンの皆さん、本当にリスペクト。

言葉で明確に伝える方法もある。メッセージを具体的にまとめて、言葉で強く具体的に伝えることもあるけれど、こういう…なんだろうなぁ、空気? 

こういうの映像作品を見たら、どんなこと思う?…っていう、なんだか問いかけるようなスタンスが、日向さんの音楽に似合ってる。