今回FLOOKのツアー中、こんなチラシを配布スタートしました。
というわけで、いよいよルナサが再来日します。前回の来日が2016年だったから、まさに7年ぶり。THE MUSIC PLANTと彼らとの付き合いもファーストアルバムの発売の98年からですから、もう25年になる…!?
私が、この小さな音楽オフィスを長く運営できたのも、ひとえに彼らと出会えたから…。ウチはたった一人で運営する小さなレーベルで宣伝力も営業力もなく、しかし販売した彼らのCDはこの小さなオフィスが手掛けているとは思えないほどたくさんの方に購入いただきました。
2000年の初来日。香港からやってきた彼らをトレヴァー(ベース)の妹さんと成田空港に迎えに行ったのが昨日のことのようです。そして2001年からはプランクトンさんが彼らを正式に招聘してくださり、彼らの日本ツアーはいずれもとても好評いただきました。
日本でいつも暖かく迎えてくれるリスナーの皆様の存在は、本当に彼らの活動の心の支えです。
ルナサが2008年に出したベスト盤『So far』のライナーノーツに「But we are big in Japan」というタイトルで彼らのコメントが書いてあります。
「日本のファンは最初から僕らをスターとして扱ってくれた。ビートルズになったかと思ったよ」「一方でアメリカではいつも“で、いったい誰が歌うんだ?”と言われ続けてきた」(アメリカをツアーするアイルランドのバンドには女性シンガーがいることが定番とされていた)
また2003年に彼らのゲストとして来日したジョン・スピラーンは、日本でのルナサの人気について、こうコメントしています。「ルナサはアイルランドではアイリッシュ・ミュージックのミュージシャンだが、ここ(日本)では、神だ」と(笑)
しかしそんな素晴らしい時間も永遠に続くことはありません。音楽業界を取り巻く状況は年々厳しくなり、世界情勢もどんどん不安定になる。海外から、それほど有名でない音楽グループを招聘することは年々難しくなってきています。今日と同じ明日が来ることは誰にも保障できない。
そういうわけで、このタイミングをラストチャンスと思い、かねてからずっと考えていたこのプロジェクトを実行に移すことに決めました。それは日本で制作するルナサのライブアルバムです。
当レーベルでは、2005年にヴェーセンというスウェーデンのバンドの「LIVE IN JAPAN」を制作したことがあるのですが、レーベルの一番人気のアーティストであるルナサとも同じようなプロジェクトを実現できたらとずっと考えてきました。
録音物はTHE MUSIC PLANTがなくなっても、ずっと残り後世に残すことができるからです。
そしてルナサがこの先解散したり活動停止になることがあったとしても、彼らは日本という東洋の国で人気があった。だからこのアルバムができたということは、おそらく永遠に伝説としてアイルランド音楽の歴史に残るのではないかと思うのです。
2020年パンデミックの時は「バンドにエイド」というプロジェクトを立ち上げ、リスナーの皆さんに大変お世話になりました。クラウドファンディングは、あの時一度きり…とずっと考えていたのですが、このプロジェクトを実現するにあたり、再び皆さんの力をお貸していただけたらと思い「ルナサ:LIVE IN JAPANプロジェクト」を発動したいと思います。
公演は京都で3日間同じセットで行い、これをすべて録音して、アイルランドでミックスを行います。そして来年の2月ごろCDを完成させます。まず日本でクラファンにご協力いただいた皆さんにCDを発送し、その後ルナサのアメリカツアーで販売するスケジュールです。
また出来上がった原盤(マスターテープの権利)は、彼らに日本のファンからのプレゼントとしてすべてバンド側に譲渡することとしました。
なぜこのプロジェクトを京都でやるのか。それは昔、昔、ベースのトレヴァーが「ルナサの本当のファンはシカゴと京都にいる」と話してくれたことから始まります。この話の詳細もクラウドファンディングを進める中でお話していけたらと思います。
同じ会場で3日間、同じものを録音し、その中からベストテイクを拾うので、おそらくとんでもなく良いものが出来上がるとメンバーも私もとてもワクワクしています。
そう! 新しいプロダクトを作るあのワクワク感。それに皆さんも参加して、このワクワクする時間を彼らと一緒に分かち合いませんか? そして、これから何百年と続いていくだろうアイルランド音楽の歴史の中に、ルナサを熱心に応援してくれていた日本のファンの存在を刻みましょう。
クラウドファンディングの詳細は8月に発表予定で現在鋭意準備中です。もうしばらくお待ちいただければ幸いです。
ルナサ日本語公式サイト(同じメッセージを掲載しております)
PS
8月8日アップデート こちらがクラウドファンディングのページになります。