アイルランド映画祭『ザ・コミットメンツ』wtih ピーター・バラカンさん


 


さすが、マチェイさん、写真が良い。

あー、水曜日の上映のあと、すぐこのブログ書こうと思ったのに、体調いまいちで今まで書けなかった。

今日土曜日が『コミットメンツ』の、早くも最終上映日ですよね。すみません、みなさん。ギリギリです。でも間に合う人、ぜひ見に行ってーーー

いやーー 先日の上映会はすごかったです。満員ソールドアウトのお客さま、ピーターさん登壇してまずは、ひとこと「嬉しい!」(笑)

「みんなで見るのって本当に楽しいですね。これは本当にそういう映画です」

ピーターさんの解説。以下は私が録音しないでメモったものを書き起こしているので間違い、誤解、理解不足あるかも。文責のざきでお願いいたします。


この映画、ピーターさんによるとイギリス、アイルランドでは大ヒットしたけど、アメリカでは実はそれほど受けなかったのだそうです。理由の一つとしては、ソウルミュージックの歴史から見たら、ちょっと真似事っぽく見えちゃうのかも、と。

でもとにかくご機嫌。ロディ・ドイルのセリフがいい。ロディは学校の先生だった人で、若者の設定とか本当に上手。

複数の若者が主人公になるということで、普通のバンド(せいぜい4、5人)よりはソウルバンドがいいと考えたらしい。ソウルバンドだったらホーン・セクションもいるし女性コーラスもいるし…

アラン・パーカー監督は原作を読んで2ページ目でハマったそうです。そのくらい強烈に面白い。ほとんどセリフだけの本なんだけど、会話のテンポがいいんだよね、とピーターさん。

ロディはこの他にも「The Van」「Snapper」という作品を出していて、この3部作は当時日本でも翻訳されたんですね。(今は高額アイテム! ピーターさんいわく図書館にあるかも、とのこと)

「とにかく30年ぶりにみて、今回の上映にあたりリマスターもしてもらって、とにかく感動が蘇った」

キャスティングもユニークで、演技経験のない子ばかり。そんな中よく作った。シンガーのデコなどはなんと当時16歳! オーディションで選ばれたそうです。

ギタリスト役のグレン・ハンザードはその後『ONCE ダブリンの街角で』が大ヒットしたのは、たぶんみなさんご存知ですよね。アウトスパンというのは「赤毛」って意味なんだって。それも選ばれた理由の一つらしい。

バンドの演奏シーンは感動的だけど、通常映画って音は別に撮るんだけど、これはライブで撮影してる。音の位相を調整することができる新しい技術が使われたそうです。確かにライブシーンはどれもとても臨場感がある。

お父さんがエルビス好きなのが面白いけど、そういえば今、公開になってる『哲学教室』の校長先生もエルビス好きですね、と司会で今回の映画祭のプロデュースに関わられた小倉さん。

この映画サントラ盤も出てきて、アメリカのこういうソウル音楽知らない人の良い入門的なアルバムとしても良いかも、とピーターさん。アラン・パーカーはすごい量の音楽を録音して、実際削るのが大変だったとか。

「あとジョーイと、ジミーの最後の会話は名セリフですね。本当にグッときた」とも。

あととにかく面白い。海賊VHSを売るシーンでも『ミシシッピー・バーニング』(アラン・パーカー監督)ってのがいいし、最後に出てくるイージット・レコードは、イディオット・レコードのアイルランド風の呼び方。だから「大馬鹿レコード」(笑)なんですよ、と。

ところで上映後、ロビーでピーターさんと立ち話して、衝撃の事実が発覚!!

私、この映画大好きで、セリフもほとんど覚えちゃってるくらいなんですが、よくバスルームで行われるジミーの架空インタビュー。

あれのインタビュアーはTelly(英国アイルランドでよく使われるテレビの愛称)なのかと思ってたら、人気DJのTerry Hoganのことなのだそうです。ピーターさんに言われるまで全然知らなかったよ。大ショック。

Terryだった。日本人英語ある、ある。RとLの間違い。30年間ずっとTellyだと思ってきた。とほほ…


公式ページもたくさん資料あり。 こちらはメンバーのその後。 ショック。Terryだった… こちらはアンドリューのオーディション写真。子供やん!!!? 

 

アイルランド映画祭、まだまだ続きます。みなさん、見に行ってねー!!! 公式サイトはここよー。

しかし往年のソウルの名曲、私もこの映画で知ったクチです。やっぱかっこいいよなぁ〜。