本橋信宏『僕とジャニーズ』読んだ。


正直、相当えぐい本を読んでしまったと最初は思った。カウアンさんの本と違って、こちらはえぐいです。正直本当なのかな?と思うような記述もあるんだけど、それは著者に失礼だよね。とりあえず読み終わりました。

でも正直、初めの方に書かれている田原俊彦のスキャンダルやジャニーズ事務所との攻防戦の数々や、あまりにえぐい内容に、電車の中で広げて読んでいて思わずページを閉じてしまった…

『全裸監督』は全然見てないんだけど、こちらはその『全裸監督』の村西とおるさんと北公次さんをめぐる本。著者はこの本がベースになった映画で監督も勤めている。

高額で取引されているという過去のパブリケーション『光GENJIへ』の実質上の再発版と言っていいと思う。著者はあの本の構成を担当したゴーストライターでもあったらしい。

記述も細かく北さんの魅力も十分伝わってくる。本当に辛い人生だったんだろうな…とも。

なんというか「ジャニーさんと僕とは夫婦だった」という言葉が妙にしみる。北さんはゲイではなかったけど、ジャニーさんと同棲していた時期があった…とか。いろいろ悲しすぎる。

ここでも喜多川 擴が犯罪者だったという決定的事実があるのだけど、北さんはガンで亡くなるのだけど遺書では「ジャニーさん、メリーさんありがとう」という言葉を残している。

ちょっとこう言ってはなんだけど、本人が言うとおり、喜多川 擴と北公次の関係は密接であり特別なもので、始まりは犯罪行為なのだけれど、二人の間には二人にしかわらかない「愛」と呼べるものがあったのかなとちょっと思う。

だからちょっと彼らの顛末は、痴話喧嘩(失礼)な感じがしなくもない。グルーミングよりなにより…最初は性加害で始まったけれど、いっとき本当の夫婦(カップル)としてすごしてきた二人の話なのだと思う。

だからちょっと普通の告発本とは違う気もする。被害者にもいろんな人がいるなぁ、と。喜多川 擴を絶対に許さないというスタンスをつらぬきBBCにも協力した平本さんなども登場している。

本当にそれぞれの人生がある。