エンドレス・ライスの変な小冊子シリーズ(笑)

 



先日、久々に樋口了一さんと村上ゆきさんの「エンドレス・ライス」(おかわり自由の白ごはん)のライブを観に行った。ユニット名が示すとおり、なんか幸せな音楽なのだ。

すごい久しぶり。最後に二人を観たのは、まだ結成したばっかりの時じゃないか。前は下北沢だったように記憶している。

樋口さんは私はPR会社時代(95、6年くらいかな?)からの付き合い。PR会社時代の人脈は、今や樋口さんと日向敏文さんだけかもしれない。お二人ともSNSでまたつながって、なんかすごく嬉しく思っている。

今、自分がやっている音楽とは違うジャンルの音楽かもしれないのだけど、樋口さんの活動がどうも気になるのは、まだ当時若くて経験も少なく、仕事が十分にできなかった、そんな自分自身の贖罪なのかもしれない。

あの頃、もう少し仕事ができる自分であれば、もっとこうしたのに、あぁしたのに…と今でも思う。だからかもしれない。本当にアーティストの皆さんには、申し訳なかった。そうやって若いころの仕事にはいつも後悔が残る。

でも樋口さんは常にマイペースで、ずっと真摯に音楽を追求している。例えば「水曜どうでしょう」のテーマをヒットさせたり、「手紙」がレコ大の作品賞取ったり、パーキンソン病だというのをカミングアウトして映画の主演も務めたりしている。

エンドレス・ライスは、これまたたまたまうちのライブを時々手伝ってくれているすぬいちさんが、村上さんと仕事をしていて、不思議な縁を感じるんだよね。本当に不思議なんだけど。



ライブ直前にすぬいちさんがメッセをくれて、ライブハウス会場のライスコロッケがすごく美味しいのだという。イタリアンのお店で、なるほどサイトをみるとご飯もいい感じだ。というわけで、本当はどっかでお昼かましてから会場に行くつもりだったのを変更して、会場にてランチ。

いろんなものが乗ったにぎやかなプレートを頼んだ。最近はライスコロッケではなく、アランチーニというらしい(笑)

そして! そのアランチーニにまつわるお話からライブはスタート。樋口さんの朗読とゆきさんのピアノがいい。「空を飛ぶアランチーニ」

というわけで、そのライスコロッケを題材にした朗読+ピアノのいい感じのお話タイムなんだけど…   へぇ、面白い、樋口さん、お話を書くのも上手いよなぁ、と感動。

っていうか… 言っていいですか? バカだよねぇ(褒めてます)。ほんと樋口さんって、おもしろい。っていうか、よく考えたら、昔からこういうバカな話ばかりしている人だったかもしれない。なんていうか、多分想像力が無限に広がるんだなぁ、きっと。

それにしてもライブが良かった。なんか前に見た時より、うんと結束力というか、いい感じだった。二人でやることがまったくもって自然だった。なんとエンドレス・ライスも10周年ということで、それにもびっくりだけど、そうね、10年一緒にやってれば、そりゃそうだよね。

樋口さんったら、かなりステージでやることの多くを村上さんに頼ってる。村上さんがいるから樋口さんは自由になれる。二人っていいよなぁ。こういうの、本当に好き。デュオって、本当に不思議だ。だいたいは性格のまったく違う二人が一緒にやってる。そこがいい。

「手紙」も二人ヴァージョンだと、なんかすごくしみた。

それに「Falling Slowly」。『ONCE ダブリンの街角で』って私も大好きな映画なんだけど、いやぁ、いいよなぁ。本当にいいよなぁ!!!! あの楽器屋でのシーンが思わず浮かぶ。

また言っちゃうけど、なんかすごくよかった。日曜日の昼ってのもよかった。

そうそう、途中のクイズタイムの、笑える選択肢も爆笑ものだった。なんというか、また言っちゃうけど、樋口さんったら、バカだよねぇ(笑)。なんかよく頭のいい、しゃべるの止まんない子供がいるでしょ? もうバカな想像が止まんない、そういう子。そういう感じかなとちょっと思った。

実際の樋口さんはご家庭では良きパパなんだろうけど、いやぁ、なんというか素晴らしいです、

でも想像力だよね。樋口さんの頭の中は、想像力が無限に広がっているんだと思う。すごいよなぁ。そう言う私はクイズは一つも当てられなかった。悔しい(笑)。次回は一つでいいから当てたい。

とにかく樋口さんと村上さんの歌声をを久しぶりに聞いてめちゃくちゃあったかい気持ちになった。そしてウチの親とかにもこのライブを見せたいかもなぁと思った。そのうち連れて行きたいかも。とはいえ元気だけど高齢だから無理か。でもそう思えるライブって滅多にないんだよな。

そんなことを考えながら、即売テーブルで買った本2冊。なるほど、すでにあのお話たちは本になっているんだ(喜)。短いからあっという間に読める。帰りの電車の中で2冊とも読み終わった。あとでゆっくり音源(朗読)も聴きながら、ゆっくりまた読もう。

なんかあれこれ考えるんだけど、いろんなことは、このあったかい時間の前にはまったく意味がなくて、とにかくどう言う経緯でこの日のコンサートに来たのかとか、そんなことはどーでもいい。日曜日の午後、すごくあったかい気持ちで帰宅したのでした。

樋口さんの書くショートショート。ちょっと星新一っぽい。SFか、って感じもする。あまりに良いので、バックナンバーを大人買い。届くのが楽しみだ。全部で15冊くらいすでに出ている。こちらで購入可能。


下は樋口さんの曲で、わたしが一番好きな曲。どうしたら、こういう歌詞がかけるんだろう。樋口さんは歌詞にコンプレックスがあるって昔はよく話してたけど、すごい才能だと思う。

「たどりついたら、そこがスタート」まさに。いつも海外出張の時に、空港で聞いている。樋口さんの歌はいつもワーキングウーマンの私とともにある。