『彼は早稲田で死んだ』はすごい本だった。あの頃読んだノンフィクションの中でも、最も力強い作品だった(そういや、映画見に行けてないやーーー)。
その『早稲田で死んだ』の続編ともいうべき、こちらも力作。『早稲田〜』の最後に出てくる、川田くんのお葬式のシーンに登場し、樋田さんに話しかけててきた旧統一教会の関係者(あのシーンには震えた)。
まさにその人の懺悔録である。実名で堂々と、すごい読み応えだった。
そしてその人が、宗教というものをこんなふうに捉えているんだというのが、本当にびっくりだ。これだけ裏切られても、悪いことだと思っていても、彼は宗教から離れることができない。
彼の心の状態が、妙にリアルに迫ってきた。こんなふうに考えているんだ、となんとなく理解できたような気がする。いや、私なんぞが何を言えたことか。それにしても闇が深すぎる。
彼はその宗教心から、心は死なないと信じている。そして死んだあと、いろんな人に会い、そんな時に後ろめたいことがないように、この世に実際に起きたことを語って記録として残しておきたい、と。それでこの本に協力した。
日韓トンネルとか、正直、外部のものが「バカじゃないの」と思うようなことも、彼は真剣に信じている。
そして自民党との関係。自民党に対してはかなりこの人は怒っている。もうあんな奴らのいうことは聞かない、と。納得。それは当然であろう。それでいいのだ、それで。
でも、では、このあと自民党と統一教会の関係はどうなるんだろう。
いやーーー なんか考えちゃうね。それにしても樋田さん、まさに信念のジャーナリスト。ずっとこっち、赤報隊事件からの運命ということなのだろうか。
この本は、新書スタイルで『彼は早稲田〜』よりも短く、あっという間に読めてしまう。『彼は早稲田〜』を読んで感動した方は、ぜひ。
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