先日ちょっと嬉しいことがあった。以前、渋谷と神保町の私の書店(棚本屋です)で、ポップアップと称してそれぞれ5日間店長をやったのだが(バイト代は出ないのだが、店長をやると書店内の平台がもらえる)、そこに高円寺の「本の長屋」さんとコラボしたのだ。
まぁ、そんなことをやったところで、本なんぞ簡単に売れるものではない。でも渋谷の本屋には次々高円寺の棚主さんたちがあらわれ、私は店の店長さながら(いや、実際その日は店長だったわけだけど)あれこれ案内させていただいたりした。
他の棚主の人と話すのは実際、すごく楽しい。棚主の人たちは、ある意味しっかりリスクをかけ、何かをコミットしている人たちだから、ワクワク生きてる面白い人たちだというのはある。
実際安くない金額を毎月払って自分の表現場の場を確保している人というのは、それだけで良い人だってのが分かる(と私は思う。私も含め?・笑)中には「へぇーそんな面白いやり方もあるのか」という発見がある。
で、先日、高円寺の本の長屋さんにお邪魔したら、「長屋通信」にこんなコラムが掲載されてた。渋谷の棚本屋とのコラボで、ヒカリエのお店に来てくださった「うさぎ舎BOOKS」の方のレポートだ。
おおお! ちょっと感動した。
なんというか、僅かなことかもしれないが、こういうの! こういうものの力を私は信じてる。それは小さいかもしれないけど。
今や何をやっても1億層評論家時代、何かをやれば、必ず何もしない人からの「評論」がやってくる。だから、勇気をもって発信する人というのは、今の時代、すごい勇気があると思う。
いや、私なんてもう20年以上この商売しているから、徐々に慣れてきたというのはある。でも今何かをスタートする人というのは、もうそれだけで勇気がある。
大体の人は波風立てるのがいやで、SNSやってても自己表現しないし、他人の応援すらしない。一方で、匿名で誹謗中傷ばかりしている人は悲しいことにとても多い。
高円寺いいよなぁ。さすが高円寺。独特の文化がある。この日にあった打ち合わせで、新しく知り合いになった若い方も、めちゃくちゃポジティブオーラで、ちゃんとSDG'sも踏まえた企画力を備えてらして、私もとても前向きな気持ちになったのでした。
今の高円寺を作った人たちも、杉並区を作った人も、みんな一朝一夕にできたことではない。先人たちの積み重ねと努力があってこそ、なのだ。
今回、その方たちの懐をかりて、うちでもFLOOKのコンサートの盛り上げのために、何かを一緒にやらせてもらえそうなのである。
うん、がんばろう。この企画、もうすぐ発表できると思う。もちろん目的はFLOOKのコンサートのことを少しでも新しい人に知ってもらうこと。
正直マニアを喜ばせるコツはわかっている。重要なのは新しい、ケルトやアイルランドのことをまったく知らない人のところに、この珍しい音楽を届けることだ。
今や媒体で呼びかけることだけでは人は呼べない。とにかく強く、自分で力強く発信していくことしか答えはない。それがプロモーションの基本だ。このブログも含めて。
また神保町や渋谷の棚本屋のポップアップも、3月にFLOOKのプロモーションも兼ねて行う予定。高円寺の本の長屋の棚主さんたちにも、またぜひ遊びに来てほしい。
がんばろう。こうやって、自分の周りをポジティブオーラで固めていこう。いつもと同じメンバーで同じようなことをやることは簡単だ。
でもそれだけでは、世の中変わっていかない。それはほんとに小さな何かなんだけど。この仕事は、そういうバカであまり効果のないことを夢中でやるという孤独な作業でもある。みんなコンサートに来てね。本当に切実にお願いいたします。