読書はいいなぁ、としみじみ感じさせてくれる。この本を読んでいる間、最高の読書時間が持てました。いやー やっぱり最高!
すっかり遅くなってしまった。読み終わってから感想文を書くまでの時間が長すぎたよ。すみません。もうこの本が出てしばらくたつ。でも今からでも遅くない。ぜひ、みなさんもこの本を手に取って読んでほしい。なので強力にプッシュします!!!
大好きなケズナジャットさん本。もちろんこの本も、読み終わったあとは、私のプラチナ棚へ行く。普段、本は一度読んで2度目はないなと思ったら、とっとと処分してしまうのだけど、ケズナジャット本は、すぐにプラチナ棚へ行くことが多い。
そう、この本も、もう何度でも読み返したい。
言葉をとりまくワンダーがここにある。しみじみ、しみじみと噛み締める。ひいてはそれが、すごいな人間はすごいな、という感動につながっていく。言葉を生み出した人間はすごい。大袈裟? でも私は本当にそう思っている。
そして時々、日本をよく知るはずの自分にも、そして外国人とよく接っしているはずの自分にも、びっくりさせられるような、ハッとさせられる一文が転がっている。
例えば「日本語はそれほど難しくない」というくだりから「少なくとも自分の経験から言うと、日本語を難しくするのは、相手に対する自分の立場が常に問われることだ」(「俺を使わない僕」より)とか。
もう、激しく頷くしかない。そうか、そうだったのかー、と。そうだ、そうだよねー、と。
なんかこう私が普段ぼんやり思っていることを、ケズナジャットさんは言語化して綺麗に説明してくれる。そこが最高に気持ちいい。
しかし、日本人って、なんでこうなんだろう。この日本語・英語の感じは、私が最近ハマっているYouTubeの英語の先生、アーサーさんも指摘されていた。
彼はいつも優しくて親切な表現でそれを語るのだけど、日本語においては、いつも主体性が本人にないということを、彼も暗に説明している。
例えば自分の職業を語るとき、結婚のステータスを語る時、いつも他人目線の自分ということで表現しているのが、日本語なんだ。なんかなぁ、と思う。ほんと言語=メンタリティって本当だよね…
それにしてもこの本、ほんと最高。例えば中東系のお父さんがいつも動画を撮っているという話も笑えた。つい最近、中東の人はいつも誰かとつながっていたいらしいというのがネットで話題になっていたけど、そうなんだね(笑)
確かに街で見かける中東系と思われる人は、いつも誰かと一緒にいるか、一人でいたとしても誰かと携帯で常に喋っている可能性が高い。
そしてケズナジャットさんは、不思議にも中東系の人に対する世間の眼差しが厳しくなるほど、(ちょっと日本人が軽々しく言葉にできないような)ブラックジョークも増える、と説く。これも面白い。(「父のカメラ」より)
「言葉の出島」では、マイナンバーカードの話題。行政の資料ですら機械翻訳で、行政の資料であるのにもかかわらずちゃんと予算をかけていないらしいのもひどいが、I'm sorry, it's Japanese...(笑)
この一文だけで、ケズナジャット・ファンは、色々想像できちゃうよね。そう、大丈夫。その点もケズナジャットさんが綺麗に言語化してくれています。
そしてネットでもかなり話題になってた「マイジャパン症候群」。
これ、日本に住む外国人もそうだけど、特に海外に住む日本人でも、ちゃんと現地のコミュニティに溶け込んでいる人は驚くほど少ないよなと思う。今の時代、海外にいる日本人も多いはずなんだけど…そしてそこでは本国日本よりも濃い日本人社会が構築されていたりもする。そして彼らの多くが 驚くほど現地語がしゃべれない。
日本に住む外国人の、マイジャパン症候群、痛い、確かに痛い(笑)
「ネタ集め」では、転んで顔が血だらけになった時の「ネタ」など。駆け込んだ病院のリアクション、その後乗ったタクシーのドライバーさんのリアクションなど… いいや、ほんとに「ネタ」になってる! 最後の一文が、妙に心に沁みて、少しホッとする。(「ネタ集め」より)
そして「Because Plants die」。タイトルを見ただけで内容がなんとなく想像できちゃうだろうケズナジャットさんファンも多そうだ(笑)。
ひとつの行政組織が作ったであろう標識の英語が深く深く掘り下げられていく。さらには哲学的に!! これぞケズナジャット・ワールドの真骨頂!?
このエッセイは、現代Webに連載していていたもので、私は割と連載も熱心に読んでいたので、半分以上は「これ前に読んだな」と覚えていた。
でも紙の本になると、やっぱり違う。縦書きと横書きの差かな? あ、この辺もケズナジャットさんにいつか掘り下げてほしい。
これ前にも書いたけど、ケズナジャットさんの小説は、フィクションという体裁を使った、実はノンフィクションだと思う節があって、私の頭の中のケズナジャットさんの描くフィクションの主人公は、いつもケズナジャットさん本人だったりする。
だからこの本も全然普段のケズナジャットさん本と違わない。
いつか作品が映画化するようなことがあったら、ご本人に演じてもらいたい…(笑)いや、違うか。でもご本人とビジュアルが似た人が演じたら、いいなぁ。
そして、やっぱり言葉というのはロマンチックだなぁ、と思う。言葉の通じないどっかに行ってみたいかも…と思いつつ、その勇気はない私であった。
外国語を必死で習得しようかな…と思いつつ、英語すら中途半端な私なのであった。
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今度の北とぴあ「音楽と本祭」第2回のテーマは、佐野史郎さんと山本恭司さんの小泉八雲の朗読公演です。2007年から続いてるこのプロジェクト。佐野さんによれば、これは「バンド」だそう。そして、八雲のひ孫、小泉凡先生の講演もあり。
◎ポール・ブレイディが12月にケルティック・クリスマスで来日します。チケットは予定枚数終了。当日券は未定。
◎そのポールが出演するマシュー・バーニーの傑作「クレマスター3」。ポールの来日にあわせて急遽上映が決まりました。よかったら、ぜひお越しくだっさい。詳細はここ。が、こちらも売り切れました。
◎もうポールを見るならここしかありません。ケルティック・クリスマス 12月6日(土)すみだトリフォニーホール。詳細はここ。
◎野崎は、現在作曲家:日向敏文さんのマネジメントおよび宣伝をお手伝いしております。
6月25日に新作「the Dark Night Rhapsodies」がリリース。こちらが特設ページ(Sony Music Labels)。アナログ盤と、ピアノ小品集の楽譜は日向さんのサイトで通販中。
◎同じくこちらのショパンコンクールのドキュメンタリー映画『ピアノフォルテ』のPRのお手伝いしております。東京はもう終わりつつありますが、これから公開になる地域もあるようです。みんな見てね! 公式サイトはここ。


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