地下社会のハンマー、5月に再上陸



2011年の目玉といえば、やはりこのバンド。「地下社会のハンマー」アラマーイルマン・ヴァサラット! まぁ,このブログをご覧の方はとっくにご存知でしょうけど,最初から説明しますとね、フィンランドはヘルシンキで結成され、今、フィンランドでもっとも人気のあるバンドと言って過言でないのが、彼ら。昨年発売になったDVDは、セリーヌ・ディオンとか、ディズニーアニメ、マイケル・ジャクソンなど、いわゆるメジャーどころを押さえ、堂々ナショナル・チャートの1位になった。ヴァサラットはいいバンドだけど、こんなバンドが一位になるフィンランドはやっぱりすごいなぁ、と改めて思う!

とにかく編成が変わっていて、ギター&ベースレスの6人編成。ギターみたいに聴こえるのはチェロ。しかも2台。ベースがいなにのだけどひたすら低音を追求する、そんなバンドなのです。詳しいバイオは彼らのホームページをご覧いただくとして、今日はこんな映像をみつけたので、こちらでご紹介していきます。

とにかく、この日のバンドのこの演奏が良い。たしかに映像を収録するには、ライトも寂しいし、ステージは狭いし(そのせいで最後の方の演出でマルコ/上手チェロが移動しスタクラがチューバックス/でかいサックスのところまで移動というエピソードもあり)……でも何より演奏自体がものすごく良いのだわ。これは、その1位になったDVDからの映像なんですが(DVD、ウチのホームページでも購入いただけます。でもPALしかないんだよね)、これを収録したスタクラ(リーダー、サックスのひげの男)の気持ちがわかる。

まずはとにかく全体のサウンドがロックしてて良いということ。表現が古い? 本当にドラムがいいんだよね。こういう複雑な楽曲を演奏するバンドは、ドラマーがロックしてないと、ほんとチマチマに聴こえんだけどさ。実はこの映像の時のドラマー、テームがバンドを辞めて、今度新しいドラマーになったので、その点がどうなるのか、今回の来日では楽しみなのではあるけど。

そしてみんな本当にノってる! このバンドはホントにチェロが二人とも性格が可愛くてキュートなのだが、特に下手チェロのトゥーカ。可愛すぎる! ギターのリフみたいなのを刻む部分の真面目そうな表情(0:41くらいのところ、そして2:42くらいのところ)そして そしてテームと笑いあうところ(3:33)など、ホント可愛い! トゥーカいいぞ。アラマーイルマン・ヴァサラットはもしかしたらアイドルバンドとして日本で売れるかもしれない。某ヘヴィメタ好きのN女史が言っていた。バンドメンバーに可愛い子が1人いれば、それでいいんだって! ちょっとダイエットする必要があるかもしれないけど、いいよね、トゥーカ!

それにしてもチェロにとってはハードワークなバンドだ。ヴァサラットのライブがいつも短めで70分くらいで終わっちゃうのは、チェロの耐久性もよるんだって。ライヴ終わると指が真っ赤になっちゃうらしい。そりゃーそうだ。こんな演奏クラシックじゃありえないもんね。あと曲が複雑だから集中力がもたない、ともスタクラは言ってた。

そしてトロンボーンのエルノのキャラクターも最高。2:30あたりで叫ぶところもよい。3:04でスタクラと言い合いをしているのは演出か? やるなぁ。あいかわらず! ほんと見ているだけで爆笑。アラマーイルマン・ヴァサラットの爆笑キャラはフロントにたつ彼とスタクラによるところが多い。

すべてをまとめるミーカのキーボードも良い。ステージおりても真面目なキャラクターのミーカ。みんな基本単音楽器だからコード感は彼が握っている。この絶妙なハーモニーはどうだ! まるで宇宙。いろんな楽器がかもしだす、いろいろな音に囲まれて、メインのメロディのキャラクターが確立されていく。これがこのバンドの妙だ。それにしても、本当によく出来たバンドだと思う。

それにしても、これ、ホントいい曲だな。6:12もあるのか〜。そんなのまるで感じない。すごく短く感じる。とにかくものすごい完成度だと思う。私はこういうロックバンドが好きなんだよね!

またもや来日しますよ、アラマーイルマン・ヴァサラット。5月28(土)、29日(日)。チケットは1月22日発売。詳細はこちら。今回はノリノリ、ウチにしては珍しいスタンディング・ライヴですよ〜!(一部着席エリアもあり)

追記:
……とか書いていたら、Zenbackのシステム(この下)がこんなリンクを拾ってきた。う〜ん、みんな頑張ってコラボしてんだな、というのが感想。布袋さん、どうですかねぇ、ウチのバンドと共演。

そうそう実はヴァサラットは昨年の来日のとき、エアギターの世界チャンピオンであるダイノジさんと共演しようかという話が(私達の方で一方的に)あがった。事務所さんとも打ち合わせしたものの、結局うまくかわされて共演はナシに。私も下北に彼らのイベントをみにいったりしたのだけど、ノリがまるで違うので、断念してしまった。私としてはヘンなコントなどやらず、黙って出てきてエアギターひいて、さっと引っ込むみたいな演出がかっこよくて良いと思ったのだけど。

で、もう一人のエアギターの名手、ガチャピンとの共演も一時検討したけど、こちらはフジテレビさんでオファーすべきギャラの検討もつかず、すでに時間もなかったので断念。今度こそオファーしてみる? 誰かエアギターで参加しませんか、ヴァサラットのステージ。