終わったー というか実は終わったという実感があまりないポール・ブレイディの来日公演。疲れた。ホントに疲れた。まだ私はボーーっとしている。
御大はご機嫌だったけど、どうしてあれだけのコンサートやって、終わった後もまだパワーがあるのかホントに不思議だった。私なんてポールより20も若いのに、もうぐったりだよ。すごいよねー 御大。
御大は歩くのがすごく好きで、たくさん毎日歩くし(私も歩くの好きだから一緒にする散歩は楽しかった)、あとプールとかも大好きだから、それがいいのかなぁ、とも思う。
それにしても疲れたわ。フレアークで12名のプレイヤー相手にしてる方がまだ楽だったかもしれない。1対1のツアーは醍醐味がはんぱない。特に相手が御大とあらば… とにかくなんだか今回は緊張の連続で、とにかく今はホッとしている。あぁ、公演がないって最高。
御大が昨日の早朝帰国して昨日は少し走って結構寝たのに、とにかくダルいまんま。一方御大はフランクフルト経由で帰国して、このあと10日後くらいにはアメリカに行く。そこでまたツアー。それが終わるとナショナルコンサートホールですごい賞の受賞式がある。今まではパディ・モローニ、ジェームス・ゴールウェイしか取ってない、みたいなすごい賞だ。すごい、御大。そしてなんだか御大はアイルランドでどんどんビックになっていく。それは喜ばしい事だけど、日本とアイルランドとの格差がまた大きくなってしまう。そんな中、御大、また日本に来てくれるんだろうか。
成功って何なんだろうーっっていつも思う。コンサートがすごく成功しても、そんなのは1日だけの話だ。打ち上げをしたら翌朝からはまた次の戦いが始まる。そして私は、御大は、こんな仕事をいつまで続けるんだろう。
いろいろ考えるに成功ってやっぱり「次が確実にある」っていう実感だと思うんだよね。ツアーは赤字の時もあれば黒字の時もある。自分の仕事を自分で作って実行している人なら分かってもらえるだろうけど、経済的な成功ってのは、実際の手応えみたいなものとまるで別のものなのだ。外から見て「野崎さん、今回のツアーすごかったですね」みたいに見えるものもあるし、割と誰にも知られずひっそりやった企画みたいなのも存在したりする。でもそういう見栄えみたいなものは、実際の私が実感する成功とはまるで別もんだ。だから他人が全然私が思っているのとは違う評価を私のプロジェクトに与える時、「なんだ、全然わかってもらってないな」とひねくれた気持ちになることがしばしばある。ホント私も性格悪いよね(笑)。じゃあ、何が成功なんですかって聞かれたら、それは、今は「絶対に次がある」って実感だと私は思うんだわな。
元気にしているとはいえ、御大も歳だし次は2年後くらいかしら…みたいなことを言えばはっきりした答えはない。「うーん、でもその時は70越えか」みたいな考えがよぎる。いや、もちろんパディ・モローニなんか77歳だけど、チーフタンズとポール・ブレイディじゃパフォーマンスの質がまるで違うでしょ。でもって思えば13年一緒にやってきて、その間プランクトンさんで2回、ウチで3回、合計5回呼べたんだし、これはこれでもういいのかな…などと、ぼーーーっと思っていたりもしている。いや、もちろん私は努力しますよ。絶対に。次が出来るようにね。ポールにも言ったんだけど、私みたいな職業に付いていれば、いい音楽を見つけたからには、それを日本に紹介できるよう努力しないわけにはいかないのだ。それが例えイバラの道だったとしても。でもなんだか今はそういう気力が湧かないんだよね。
メアリー・ブラックみたいにすっきりきれいに終わるのは、最高にかっこいいと思っているし、私と同世代のヴェーセンとかとはいつも「ちゃんとアナウンスして辞めようね」なんて話をいつもしている。ミッケなんかはお世辞だろうけど「ヴェーセンの最後のツアーは日本でやるんだ」なんて言ってくれたりもしているんだが…。うーん、どうなんだろうね。でもそんな事を分かち合えるってのは、すごい事だと思う。そういやフレアークのエリックも私と仕事を一番最初にする前から、もうどうやって引退するのか話をしていた。そりゃあそうだ、そういうことを考える年齢になった、ということだ。
ホント最近はそんな風にツアーしてても、今そこにいないアーティストのことばかり考えてしまう。もう私もツアーが楽しくない、そういう年齢に来ているのだと思う。
その点、若い子と一緒にやるのは無条件にいい。すでに来年〜再来年のプロジェクトが佳境になりつつあるが、若い子とのプロジェクトは例えハードでも未来がある。彼らは私が引退したあとも彼らの活動を続けていくだろう。彼らは日本に戻ってくることに、ものすごく積極的だ。特に30代の子たち。来年秋にはウォリスが来るし、ペッテリは来年はないけど来年末には次の公演の告知をしようと計画している。来年夏には、やはり30代の新しい新人を売り出す予定だし、来年11月にはまだ30になってないウチの一番若いアーティストが再来日する。
いや、でも分からないよね。実はポールとウチの関係も、これまでよりも、ここから先が長かったりして。未来は誰にも分からない。そしてPardise is here, future is this momentなのだから今を一生懸命やるしかない。
ご来場くださったたくさんのお客様、ほんとうにありがとうございました! 大感謝です。
御大のCDはこちらでも販売してます。またウチには時々アイルランドにもない、あまりに少ないのでここにはあえて載せてない変な在庫がありますから、問い合わせてください。
次はデンマークから最高に幸せな気持ちになれる、この音楽です。
来日公演の詳細はこちら。現在チケットあるのは31日の鎌倉建長寺公演。そして長野県小諸、高原美術館の公演になります。
御大はご機嫌だったけど、どうしてあれだけのコンサートやって、終わった後もまだパワーがあるのかホントに不思議だった。私なんてポールより20も若いのに、もうぐったりだよ。すごいよねー 御大。
御大は歩くのがすごく好きで、たくさん毎日歩くし(私も歩くの好きだから一緒にする散歩は楽しかった)、あとプールとかも大好きだから、それがいいのかなぁ、とも思う。
それにしても疲れたわ。フレアークで12名のプレイヤー相手にしてる方がまだ楽だったかもしれない。1対1のツアーは醍醐味がはんぱない。特に相手が御大とあらば… とにかくなんだか今回は緊張の連続で、とにかく今はホッとしている。あぁ、公演がないって最高。
御大が昨日の早朝帰国して昨日は少し走って結構寝たのに、とにかくダルいまんま。一方御大はフランクフルト経由で帰国して、このあと10日後くらいにはアメリカに行く。そこでまたツアー。それが終わるとナショナルコンサートホールですごい賞の受賞式がある。今まではパディ・モローニ、ジェームス・ゴールウェイしか取ってない、みたいなすごい賞だ。すごい、御大。そしてなんだか御大はアイルランドでどんどんビックになっていく。それは喜ばしい事だけど、日本とアイルランドとの格差がまた大きくなってしまう。そんな中、御大、また日本に来てくれるんだろうか。
成功って何なんだろうーっっていつも思う。コンサートがすごく成功しても、そんなのは1日だけの話だ。打ち上げをしたら翌朝からはまた次の戦いが始まる。そして私は、御大は、こんな仕事をいつまで続けるんだろう。
いろいろ考えるに成功ってやっぱり「次が確実にある」っていう実感だと思うんだよね。ツアーは赤字の時もあれば黒字の時もある。自分の仕事を自分で作って実行している人なら分かってもらえるだろうけど、経済的な成功ってのは、実際の手応えみたいなものとまるで別のものなのだ。外から見て「野崎さん、今回のツアーすごかったですね」みたいに見えるものもあるし、割と誰にも知られずひっそりやった企画みたいなのも存在したりする。でもそういう見栄えみたいなものは、実際の私が実感する成功とはまるで別もんだ。だから他人が全然私が思っているのとは違う評価を私のプロジェクトに与える時、「なんだ、全然わかってもらってないな」とひねくれた気持ちになることがしばしばある。ホント私も性格悪いよね(笑)。じゃあ、何が成功なんですかって聞かれたら、それは、今は「絶対に次がある」って実感だと私は思うんだわな。
元気にしているとはいえ、御大も歳だし次は2年後くらいかしら…みたいなことを言えばはっきりした答えはない。「うーん、でもその時は70越えか」みたいな考えがよぎる。いや、もちろんパディ・モローニなんか77歳だけど、チーフタンズとポール・ブレイディじゃパフォーマンスの質がまるで違うでしょ。でもって思えば13年一緒にやってきて、その間プランクトンさんで2回、ウチで3回、合計5回呼べたんだし、これはこれでもういいのかな…などと、ぼーーーっと思っていたりもしている。いや、もちろん私は努力しますよ。絶対に。次が出来るようにね。ポールにも言ったんだけど、私みたいな職業に付いていれば、いい音楽を見つけたからには、それを日本に紹介できるよう努力しないわけにはいかないのだ。それが例えイバラの道だったとしても。でもなんだか今はそういう気力が湧かないんだよね。
メアリー・ブラックみたいにすっきりきれいに終わるのは、最高にかっこいいと思っているし、私と同世代のヴェーセンとかとはいつも「ちゃんとアナウンスして辞めようね」なんて話をいつもしている。ミッケなんかはお世辞だろうけど「ヴェーセンの最後のツアーは日本でやるんだ」なんて言ってくれたりもしているんだが…。うーん、どうなんだろうね。でもそんな事を分かち合えるってのは、すごい事だと思う。そういやフレアークのエリックも私と仕事を一番最初にする前から、もうどうやって引退するのか話をしていた。そりゃあそうだ、そういうことを考える年齢になった、ということだ。
ホント最近はそんな風にツアーしてても、今そこにいないアーティストのことばかり考えてしまう。もう私もツアーが楽しくない、そういう年齢に来ているのだと思う。
その点、若い子と一緒にやるのは無条件にいい。すでに来年〜再来年のプロジェクトが佳境になりつつあるが、若い子とのプロジェクトは例えハードでも未来がある。彼らは私が引退したあとも彼らの活動を続けていくだろう。彼らは日本に戻ってくることに、ものすごく積極的だ。特に30代の子たち。来年秋にはウォリスが来るし、ペッテリは来年はないけど来年末には次の公演の告知をしようと計画している。来年夏には、やはり30代の新しい新人を売り出す予定だし、来年11月にはまだ30になってないウチの一番若いアーティストが再来日する。
いや、でも分からないよね。実はポールとウチの関係も、これまでよりも、ここから先が長かったりして。未来は誰にも分からない。そしてPardise is here, future is this momentなのだから今を一生懸命やるしかない。
ご来場くださったたくさんのお客様、ほんとうにありがとうございました! 大感謝です。
御大のCDはこちらでも販売してます。またウチには時々アイルランドにもない、あまりに少ないのでここにはあえて載せてない変な在庫がありますから、問い合わせてください。
次はデンマークから最高に幸せな気持ちになれる、この音楽です。
来日公演の詳細はこちら。現在チケットあるのは31日の鎌倉建長寺公演。そして長野県小諸、高原美術館の公演になります。