「小さな言語に、大きな力を」ナヌークの泣けるインタビュー記事



…とかいいつつ、あまりにいいので、やっぱり訳す。ざっくりだけど!!! 

では、以下、クリスチャンのインタビュー。


クリスチャン・エルスナーは、5人のグリーンランド人によるロックバンド,ナヌークの創設メンバーの1人だ。彼らはたった5万人が話す言語をの歌だけをその限界以上に力強く歌っている。「ナヌークはグリーンランド語でしか歌わない。これからもずっと」と彼は言う。「自分の言葉で歌えば、人々にその誠実さが伝わる」


ナヌークが英語で歌えば、より多くの人に音楽を伝えられるかもしれない。でもクリスチャンは「2番目の言葉を使うことで、歌に何かしらの限界が与えられてしまう。重要なのは誠実さが伝わること」
その結果、ナヌークのデビュー作はKODA(デンマークの演奏家協会)による「今年のベストアルバム」を受賞した。
グリーンランド語で歌うことは、ナヌークがインディーロックバンドとして国際的に活躍することの障害になっていない。彼らは自分たちが国際的に認められるとともに、グリーンランド語で歌うこと、自分たちの国で活躍することに誇りを感じている。
「先週,小さなグリーンランドの村を訪ねた」とクリスチャンは言う。「幸せな人々と美しい自然を見ることは素晴らしかった。グリーンランド人であるということは、僕らにとって、とても重要なことだ。僕らの国を自慢できること、そしてグリーンランド語で歌うことも、とても重要だ」
彼らの歌詞は、グリーンランドの多くの深刻な社会問題を捕らえている。「僕らの太陽はいつも君の上に輝く」は人々を励ますための歌だ。他に彼らの歌に歌われている事は、グリーンランド人として自分たちのルーツを大切にしよう、ということ。そして地球温暖化は彼らにとっても重要な課題であり、彼らの最新のリリース曲「ナヌーク」は気候変動が彼らの国にどんな影響を与えているかを表現している。
「僕らは自分の心から曲を書く。僕らが何を見て、どんな経験をしてきたかとか。だから社会問題や気候変動も自然と僕らの歌になるのさ」クリスチャンは言う。「そして重要なメッセージはいつでもそこに希望がある、ということだ」
ナヌークのシャープなインディーロックのサウンドには、英語圏の多くのバンドの影響が感じられるかもしれないが、彼らをユニークにしているのは,やはりグリーンランドのバンドだという事実だ。
「グリーンランドのほとんどの家にはギターが必ずある。グリーンランド人はとても社交的な人たちだ」「音楽は人々に表現する場所を与える。それは聖歌隊だったり、グリーンランドのドラムダンスだったり、モダンなヒップホップやロックだったりする」
今年,彼らは日本で初めてリリースされた日本のロックバンドになった。彼らはグリーンランド、デンマーク、アイスランド、ノルウェー、フィンランド、アメリカ、日本、カナダそしてフェロー諸島をツアーした。
グリーンランドは、クリスチャンによると、ナヌーク以上に才能あるミュージシャンの宝庫だという。彼は国がもっと演奏家やグリーランドの音楽を広くサポートするようになればいいと願う。それが国際的なファンの注目を集める結果になれば、と。
「僕らはグリーンランドの外から注目を浴びることをとても嬉しく思っている。そし外国をツアーできることも」「それによってより多くの外国の人たちがグリーンランドや,この国の抱えるいろいろな問題について注目してくれればと思う」


あーーーー、ナヌークよすぎる!! クリスチャンよすぎる!! 消え行く少数民族にとって言葉は最後のアイデンティティの砦だ。おそらく犬ぞりはなくなる。アザラシ猟も消える。グリーンランドはどんどんあったかくなって、イヌイットたちは都会へと集められ、小さな村は閉鎖へと追い込まれるだろう。そんな村はどんどん消えて行く。もう時間の問題だ。どんどん、どんどん消えてなくなってしまう。北極の氷みたいに…

でもきっと言葉は残る。そしてイヌイットのスピリットも、きっと永遠に残るのだ。ナヌーク、もうすぐ日本に到着です。