『「きたない子育て」はいいことだらけ!』を読みました。おもしろかった!


現在52歳のわたくすは、もう子供を育てる予定はないのですが、腸内細菌、最近マイブームで知識欲が止まらず、ついポチリ。以前紹介した『ダイエットの科学』と同じ熊谷玲美さんの訳。科学の本なのに、無理なくすいすい読めました。えらい読むのに時間がかかったのは、チーフタンズのツアーと重なって読む時間がなく、湯船につかる時間くらいしか読む時間がなかったから。おかげで本はお湯に濡れてバッキバキになっちゃった。でもホントに面白かったよ。
 
いや〜、確かに自分の健康だけでも大変だけど、子育てしてたら、心配することは限りないと思うわ。情報があふれる現代において正しい情報を得ることは本当に大事だ。しかし子供がなんでもかんでも口に運ぶこと、自然と食べものに興味をしめすことなど、人間はほおっておいても驚くほどの自然の力を生まれながらに備えている。ホントにすごいな!!

でもってやはり知れば知るほど、けっきょく自然が一番ということ。『ダイエットの科学』と同じである。 そして結構感動だったのは犬になめられるのはすごく良い、ということ。猫はダメ…というかネコのウンチがダメってのもいい。そのくらい犬は人間の近くにずっといた動物だったということだ。すごいなぁ。人間は犬と行動することで、パワーをつけてきた。そもそも犬がそばにいる生活の方が人間に向いている(それだけ一緒にいた歴史が長いということで、それに適用してきたんだろうと想像する)。

そして興味深かったのは、ワクチンのところ。 インフルのワクチン打ったことなく、インフルになったことのない私は注射や薬など、そういう人工的なものを身体に入れるのは基本的に大嫌い。だからレッドブルとか飲まない。でもコーラは時々飲むけど(笑)でも、そういうのが行き過ぎて必要以上に健康おタクになったりスピリチュアル系に走ってしまうような人が最近多いわけで、最近の情報の怪しいものに純粋な人がひっかからないよう科学者の人の心配も尽きないよね、ホント。確かに自然はすごいけど、こちとら人間なんだから自然のすごさを認識しつつも、科学の力で戦っていかねばならない事も多い。例えば原発みたいなものも建設しない謙虚さは必要だけど、事故が起こってしまったら、科学の力で戦うしかないのだ、と私は思う。

他にも過去、帝王切開や抗生物質で命を救われた人の数を統計としてしっかり受け止めつつ、とはいえ抗生物質は「絨毯爆弾」みたいな事も認識していないといけない、という事など、分りやすく綴られて行く内容が素晴らしい。そして結局のところ『ダイエットの科学』と同じ。あくまで多様性が大事ってのは、ホント、人間の身体の中も人間社会も同様なんである。なにせ人間が生きていることも含めて大自然なのだからね。すごいよね。あらためて科学の凄さ、人間の凄さってのに唸る。福岡センセも言ってたけど、腸は身体の内側にあるようでいて実は外側である、ということ。本の中に子供に説明するシーンが出て来て、それが分りやすいのだけど、とにかく人間は、腸の細菌たちがご飯を食べれるように、飼っている責任者として、食べものをそこまでせっせと運べ、と。そういうことなんだよね。

とにかく面白い本だった。子育てに話を戻すと妊娠〜出産から離乳食まで、本当に最初が大事。これ知らないで通過しちゃうのと、そうでないのとでは、大人になってからの健康度が大きく違ってくる。ぜひ子供を産む予定の人、子育てしている人は読んでほしいと思うでし。あ、出産控えた友達にプレゼントもいいかもね。

それにしても何度も思うのだが,人間はすごいわ。自然はすごいわ。腸内細菌はすごいわ。