いやーーーー 良かった。これは最高に良かったわ。今ごろやっと見ました。『シェイプ・オブ・ウォーター』アカデミーたくさんとったアレです。私の信頼できる方々が、皆さん絶賛してたので,絶対に良いと思ってたけど… ホント最高でした。超おすすめです!!!
冷戦下のアメリカ。アマゾンで見つかった「神」だという半魚人と、冴えない中年の口の聞けない掃除係の女。そして次第に恋に落ちて行く二人。実検で殺されそうになる「彼」を救い出す彼女。ロマンチックな愛の物語。正直、えっ、なんでそうなるの?みたいな箇所はあれど、とにかくいいストーリーだった。
そして、これは本当に皆さんが書かれていることだけど、細部が本当に素敵。水とか、彼女の靴とか、緑のパイとか、ゆで卵とか、壊死する指とか、ペーパーバックとか、血痕とか、昔の映画とか、LPとか、水色…ではなく「teal(「鴨の羽色」と呼ばれる、青緑色の一種)」色のキャデラック、適度なエロチックさ、グロさ等々。そしてもちろん最高に効果的な音楽も。これらすべてが監督の素敵な世界観なのよ。あぁ、もう分かるわぁ〜。
俳優さんは全員素晴らしかったけど、これは圧倒的に「作品」「監督」の力だと思ったのも事実。アカデミー賞の賞もそういう賞を受賞している。俳優陣もいいけれど、とにかく作品自体の力がものすごく強いのよ。
あえて俳優陣からベストを選ぶとすればね、あの悪役の彼が最高に良かったねぇ。なんというか、最高に悪役で、もう迫真の演技だったわ!! あそこまで徹底したゆるぎのない悪役ぶりに感動だったよ。トロい主人公を何かと気にかけてあげている黒人のおばちゃんもホントにチャーミングで最高に良かったけど、やっぱり圧巻はあの悪役の彼よね。彼があれだけすごいから、もうそいつが水色じゃなかったなんちゃら色のキャデラックとか買っちゃって、で、それに救出チーム(いわゆる心の優しい人たち)がガツンとバンをぶつけてやる「仕返し」(笑)が、もう最高に生きて来る。もう最高に最高。
ちょっとCGがToo Muchに思うところもあったけど、常に物語は素敵で、画面は素敵で本当にうっとり。 いや〜これは、ホントにいい映画だわ。いい映画だというのは、こういう映画のことなんだわ。エンディングを、はっきりと結論づけず、あぁいう終わり方なのも、もう最高にロマンチックで超合格!!!って思ったよ。
あのマイケル・ムーアをソフトにした感じの素敵で可愛いデル・トロ監督に乾杯。本当に本当に素敵な映画でした。機内放送とかであったら、もう毎回見て涙しちゃいそうだなぁ。
「予算が少ない映画は、作品の本質を捉えた宣伝をしてくれます」ってのもいいね:G・デル・トロが町山智浩とトーク、怪獣は「不完全な人々にとっての守護聖人」(写真17枚) - 映画ナタリー https://t.co/HVaqpj6aeG— 野崎洋子 (@mplantyoko) 2018年3月30日
— 野崎洋子 (@mplantyoko) 2018年3月30日
町山解説も秀逸。「ハリウッドにお金出させると口も出されるからイヤ」とかいちいち響きまくり…