この映画がどのくらい史実に基づいているかは知らないけれど、とにかくチャーチルがものすごく魅力的に描かれていたのが印象的だった。英国人はきっと好きだよね、この映画。
歴史に詳しい人は、いろいろ言いたいこともあるんだろうが、私はかなり楽しめた。なんといってもチャーチルを見ていると、ポール・ブレイディを思い出す。怒りっぽくって、周囲を萎縮させ、でもユーモアのセンスがあり、リーダーシップにすぐれ、頭がよくて、本当は優しくて涙もろい。そしてしっかりした奥様、子供たちもちゃんとしており、きちんと愛情がある家庭。そんなところまで似ている。
特に地下鉄のシーンは、グッとくる。あそこから流れがガラっと変わった。We shall never surrender! かーーーーっっ、盛り上がるなぁ。いかん、オレは実はめっちゃブリティッシュなのだ。アイルランド好きを気取っているけれど…
いや、もちろんこれは歴史に詳しい人から見たら賛否両論あっていい映画だと思う。でも取りあえずチャーチルを中心に描くのであれば、これは大成功と言っていいだろう。俳優陣全員素晴らしく,特に主演の彼(特種メイクだそうだが、驚異的)、妻、秘書、そして王様役の皆さんにいたるまで、ブリティッシュネス炸裂で、もう悶絶もの。
しかしすごいよね。チャーチルになり切ってるよ…
特種メイクは日本人の方だったそうで,本当におめでとうございます。カズさん、ピカソみたい、と。