うわー やっと観たよ、この映画。観なくちゃいけないのは分ってて、かなり前にDVDを買ってたんだけど、それを観ないでずっと持ってた。すみません。で、今ごろ見た。
めっちゃくちゃよかった。コーエン兄弟って、他にも『ノー・カントリー』と『インサイド・ルーウィン・デイヴィス』とか観たけど、どれもピンとこなかったのよねー。でもこれは最高だわー。ヒットしただけあるわー。いいわー。楽しいわー。もう何度でも何度でも観たいわー。めっちゃ楽しい!
音楽に溢れている、ってのは、もちろん前から知ってたけど、それ以上にジョージ・クルーニー、めっちゃいい! この時の感じもそうだったけど。ジョージって、きっと本人もあのまんまのキャラなのよね〜(と勝手に想像)。ジョージっていうか、ジョーヂみたいな(笑)このジョージを含むキャラのたった3人、とにかく最高。
音楽に溢れる楽しい映画。でもジョーヂは「歌は自信がないので吹き替えにしてもらった、一応ヒットする曲、という設定だし」とインタビューに答えて言ってた。
そういやこれで歌ってるジョーヂもあんまり歌が上手くない様子(笑) グウェン・ステファニとコーデン、いつものCarpool Karaokeを楽しんでいたのだけど、車に4人いないと通過できないエリアを通過ということで、コーデンが「こいつはいつも暇してる奴なんだ」とか言いつつジョーヂを呼び出す。
しかし三枚目の男の人って、いいよねぇ。女性に対してもいつも「負けてあげてる」感がいい。久しぶりに惚れたわー。
ストーリーは割と単純。37年のアメリカ南部ミシシッピ州。3人の脱走兵が、某所に隠してあるという120万ドルを目指してドタバタ移動していく。一応ホメロスの『オデュッセイヤ(ユリシーズ)』がベースになっているらしく、結局のところ賞金ではなく別の男に奪われた妻を取り返しに行くというものなんだけど、途中、道が交差しているところで出会う悪魔に魂を売り渡したという黒人のギタリストの青年をひろったり、とにかくイチイチ小ネタがキいているのだ。クロスロードで魂を売り出す、というのは、もちろんロバート・ジョンソンのエピソード。彼らは逃走しながらも、音楽を吹き込み小銭を稼ぐのだが、このある意味いい加減に録られた音楽が知らない間にヒットしていた…という設定。そしてKKKにやられそうになったり、洗濯女たちに騙されたり、とにかく南部の乾いた空気と、細かいエピソードが最高。音楽が楽しくまるでミュージカルみたいで、ジョーヂの魅力も炸裂なのだ。
これいいでしょう? 最初おっかなびっくりで歌ってるのがいい感じよねぇ〜
そしてアリソン・クラウスのこれも…
この映画がアメリカのアコースティック・ルーツ・ミュージックの盛り上げに一役かったことは間違いないわけだけど、いや〜 わかるわー こんなに楽しいんじゃ当然よね。まだ観てない人なんて、このブログを読んでくれている人の中にはもういないと思うんだけど、まだの人は速攻で見た方がいい。こりゃ、生涯の好きな映画ベスト10に入っちゃったかも。
PS
ところでWhere Art Thouてどういう意味なのかな、と思ったら古語。Art=Are Thou=You YouをTheeとか言うシェイクスピアみたいな、あれですね。訳すとしたら「兄弟よ、汝はどこに?」って感じか?