他の誰かと一緒に音楽を楽しむこと。スプリングスティーンの映画に思う。

 


ちょっと前に話題になったニュース。どういやファンたちと数杯飲み交わしたあとバイクにエンジンをかけたのを警察に目撃されたとかで、ボスは出演していた車のCMがキャンセルになったとのこと。

このニュースうんぬんがどうなのかはわたしも詳しくは調べていないのでわからないけど、 それで思い出したことがある。このドキュメンタリー映画。

ブルースの音楽に思いを寄せるファンの言葉やコンサートシーンで彩られたドキュメンタリー。「失恋した」というプラカードを掲げるファンをステージにあげて慰めるブルースなどが紹介されるわけだけど、わたしはコンサート制作のことが気になってあんまりそういうことに心を動かされなかった。でも一緒に見た音楽ライターのAさんの言葉で、すごく印象に残ったことがある。それは「会場にいるファンはね、あぁいうふうに特別扱いされるファンが自分じゃなくてもいいんだ」ってこと。

Aさんによると、ファンって、あぁいう風に特別扱いされるのが自分じゃなくても全然いいんだって。ああやってブルースがステージにファンを載せてくれました。でも、それは自分じゃなくてもいいんだって。というか、自分も載せてもらっているように思うんだって。うむ、なるほど。Aさんが映画を見た日にFBに感想を書いていて「かれらは、わたし」という彼女の言葉が印象に残る。うん、いいね。

わたしなんぞ心の狭い主催者はみんな同じ入場料払ってくれているのに一人だけ特別扱いして、それじゃ他のお客さんに悪いだろ…と思ったりするわけだけど、それは間違いなんだね。

一緒に同じ音楽を楽しむ…というシチュエーションについて、いろいろ考えさせられたのでした。コンサートって、それを思うと本当に不思議なシチュエーションだと思いませんか?

あの一体感っていったいなんなのだろう。

TOKYO SCREENING、今度の木曜日です。ぜひご来場くださいね。