ヴェーセン。実は一緒に撮った写真はほとんどない。これは初来日のツアーから。
THE MUSIC PLANTの最後の公演は何にしようか、もう1年くらい悩んでいる。候補はいくつかある。
例えばクリス・ディフォードが入ったスクイーズ(これは諦めた)。ロビン・ヒッチコックのソフトボーイズ(これも諦めた)。他にもここには書けない、あれやこれや(笑)
自分の経済状況がNGだったり、そもそもバンド側で無理だったり、理由はいろいろ。
そのひとつがローゲルが戻ったヴェーセンだった。「だった」という過去形がわかることから、これもすでに玉砕しており、この話はもう終わったことになっている。終わったから、だから書ける…ということだ。現在進行形の話なんて、ここには書けない。
というか、自分の中では、まだモヤモヤしているけれど、終わったことを認識するためにもここに書く。
ま、多くは書かない。でもこれは終わった。これは不可能だということをここに記録として残しておく。
まったくもって言いたいことは山ほどある。この仕事をする人にアドバイスできることは… バンドなんかに入れ込むもんじゃないよ…と。
…ということではなく、やっぱり自分ができる時に、できる事を悔いが残らないよう精一杯でしよう、ということだ。
歳を取ったら、残るものは思い出だ。思い出がない年寄りは、本当に寂しい。だから思い出をいっぱい作る。
すでに私にはヴェーセンの思い出はたくさんある。そのほとんどが素敵な、思い出しても心が洗われるような素晴らしい思い出だ。もうそれだけで生きていける…と言っていいくらい。
例のヴェーセンの過去をあらったセットリストでのぞんだ5日間のライブは、本当に最高だった。私は具合が悪くてヘロヘロだったが、アイディア自体は(アイディアはその2年前くらいに出たと思う)良かったし、音楽的にも素晴らしいものが制作できたと思う。
出来る後輩を含め、本当に多くの人が、手伝いに来てくれて、本当に助けられた。それも含めて、最高のツアーだった。
いずれにしても私が作るヴェーセンの来日はもうないという事実は、今から数ヶ月前に確定した。最後の最後にウーロフがとても心のこもったメールをくれた。私のことを思いやって、長く長く時間をかけて書いてくれたのがよくわかる。すごく素敵なメールだった。そうして、ヴェーセンは、とにかく終わった。
ありがとう、ヴェーセン。一緒に過ごした時間は宝物。
曲も2曲書いてもらった。ありがとね。「ヴェーセン・ストリート」に入ってる「Yoko」と、「Rule of Three」に入っている「Typhoon Nozaki」
最後まで頑張る! FLOOKの公演は、おそらくうちのいわゆるケルトもの、バンドもの、全国ツアーものの公演の最後になりそうなので、みなさん、ぜひご来場ください。