圧倒的!! 必見!! 絶対に見て!! 映画『手に魂を込め、歩いてみれば』


今でも頭の中が整理がつかない。でもこの映画を一人でも多くの人に紹介しなくちゃという気持ちだけで、とにかく感想を書く。

始まって割とすぐ「パレスチナ人だということを誇りに思う」という彼女の声で、まずボロ泣き。そこからは、もうやばかった。ファトマさんの笑顔が、今でもチラチラと浮かぶ。忘れられない。映画を見て、こんなに引きずるのは久しぶりかも。圧倒的なドキュメンタリーだった。

内容については、もうあちこちで紹介されているから簡単に書くけど、フランス在住のイラン人の女性監督とパレスチナのガザに住むフォト・ジャーナリスト、ファトマさんのスマホを通じた会話をまとめたもの。

正直、超低予算映画ではある。でもこれだけ伝えられるんだ、というのがまずすごい。

パレスチナとの回線は細く、たびたび途切れる。ファトマさんは少しでもベターな通信環境をもとめて90分も歩いて友人の家に行く。そこで繋がっても、またブチっと切れてしまったり…

ファトマさん。彼女のことを好きにならない人はいないと思う。なんだろう。笑顔がいいんだよね。彼女の笑顔を見ていたら、もう5秒で彼女のことが好きになるよ。そして声もとても明るい。

でも状況はどんどん悪化し、食事もまともに取れない状態が続く。それでも、ポテトチップスが手に入ったと喜ぶ彼女。

悪い状況が長引き、ちょっと鬱だ、と話す彼女。話していても、なんだかあなたが遠くにいるように感じるよ、と話す監督。

そして会話が途切れる。「なに?」と聞くファトマさんに「なんでもない、あなたを見てた」と監督。そこでも号泣。

(ちょっと『どうでしょう』の藤やんの「見てるぞ!」ってのと近いかも。やばい。いかん、泣けてきた。友情だ。これが。きっと。友情って、見えないけど見えた気がする)

そして紹介された彼女の読んだ詩に、この映画のタイトルが出てきたところで、もう涙が止まらなかった。そうか、ここからタイトルが来ているんだ。

最初、この映画、なんでこういうわかりにくいタイトルなんだろうと思っていたよ。でも、このことがわかった瞬間。これまた、マックスにたまらない気持ちになった。爆弾が落ちてくる生活ってこういうことか、と。

映画にこのタイトルをつけ、また日本語のタイトルもそのままにした配給さんに拍手を送りたい。

ちなみに私は、この配給会社さんの大ファンです、こちらがこの作品の配給会社さん。最近は「いったいどうなってんの?」みたいな配給会社もいるけど、私がリアルで知ってる小さな配給会社さんたちは、本当にみんな頑張っている。なんていうか…こういう熱意なんだよね。届けようという熱意。

私は「お話」「作り話」「フィクション」はあんまり好きじゃない。本も映画もノン・フィクションが好きだ。で、そのノン・フィクションの良さの基準はなんだろうと最近考えることが多く、最近自分が導き出した答えは「伝える側の熱意」なのだ、と。

それが感じられないものは、本でも映画でも全然ダメだ。この映画は伝えたい者たちの心のリレーだ。ファトマさん、そしてファルシ監督、そして配給会社、私にこの映画を教えてくれたニキさん。

この熱意のリレーが、この文章を書きながらも全部女性によって行われているということにも私は静かに興奮している(あ、配給会社さんの社長さんは男性だけど!)。そもそも監督とファトマさん、かなりの年齢差があると思うけど、その結びつきが本当に強い。その熱意だ。

監督からカンヌでかかるというニュースを聞いた時のファトマさんの笑顔が忘れられない。ぱあぁっと明るくなる彼女の顔。そして、その数日後、彼女と彼女の家族は帰らぬ人となるわけだけど…。

風邪をひいて危うく見逃すところだった。昨日は風邪をひいているので箱ティッシュを持ち歩いて都内を歩いていたのだけど、別の意味で箱ティッシュが必要だった。

東京の有楽町トラストは8日までだから、みんな早く見に行って!! そしてまだまだ上映はあちこちで続くようです。こちらのアカウントで毎日丁寧に案内がされている。そう、一人でも多くの人に届けるために。

さて、この映画を知ったきっかけはニキさんのこれ貼っとく。ニキさん、ポリタス民のために時間がない中、監督インタビューをありがとう。ニキさんの熱意も受け取った!!


最後にファトマさんの言葉を。

「死は避けられないけど、もし私が死ぬなら、響き渡る死を望む。速報や数字の羅列にはなりたくない」(本人のインスタグラムより)

なおファトマさんの写真展があります。ぜひご協力ください。

   

 

◎1996年からかかげてきたTHE MUSIC PLANTの看板は2025年12月にて下ろすことにしました。公式サイトは近日中にアーカイブ化する予定。主催公演や招聘はもう行う予定はありませんが、2026年も若干雇われ案件(笑)があるので、それはゆっくりとこなしていく予定です。これからはのんびりと。

PRの仕事は続ける「かも」しれませんが、まぁ、それはクライアントさんあってのことだからなぁ。まぁ、どうなるかなぁ。年に1本くらいならやってもいいのかな…

この日記も自分のペースで続ける予定。fbページは適当に閉じます。大好きなTwitterは以前と変わらない自分ペースで続けてます。1日平均30ツイート。

◎パンデミック後くらいから作曲家:日向敏文さんのお手伝いしております。今年の6月25日に新作「the Dark Night Rhapsodies」がリリースされました。こちらが特設ページ(Sony Music Labels)。アナログ盤と、ピアノ小品集の楽譜は日向さんのサイトで通販中


◎その日向さんは、91年の大ヒットドラマ『東京ラブ・ストーリー』のサントラを手掛けているのですが、そちらが2月に35周年記念のリイシューされることになりました。詳細はこちら。

◎ショパンコンクールのドキュメンタリー映画『ピアノフォルテ』のPRのお手伝いしております。東京での上映は一旦終了しましたが、これから公開になる地域もあるようです。みんな見てね! 公式サイトはここ

◎2月6日より公開。映画『フレワカ』。アイルランド発ゴシックホラー? フォーク・ホラー? 北アイルランド出身の女性監督によるゲール語のたくさん出てくる作品。よかったらみてね。公式サイトはここ