映画『ダイアモンド 私たちの衣装工房』を観ました。

いやいや、すごい映画でした。イタリアの衣装工房と頑張る女性たちのリアルを描いた傑作です。『ダイヤモンド 私たちの衣装工房』 試写で拝見しました。ありがとうございます。6月19日公開。

映画の舞台は70年代、イタリアのローマの衣装工房。クライアントや俳優たちの要求をこなしながら、奮闘する女性たちが描かれている。でもあんまり70年代という感じはしなかったな。どうなんだろう。ファッションとか、割と最近一周回って、そんなに違和感なくないですか?

それかイタリア人がやっぱりオシャレだからなのか。

でもって、この映画は衣装工房が舞台で、その中心は姉妹なんだけど、姉は失恋の痛みを抱え、妹は子供を亡くしている。そういうそれぞれの事情が、映画が進行するにつれ明らかになっていく。

特にDVにあっている女性は本当に気の毒なんだけど、そんな問題を抱える彼女たちが働く衣装工房に、映画監督から無理じいの発注が入り、デザイナーや女優たちの無茶ぶりなどを受け止めつつ、みんなで連帯して頑張る…というストーリー。

最後の赤いドレスが出来上がったシーンは、圧巻で息をのむ。このドレス、マテリアルとかすごいこだわりなのだ。(実際、着て動き回るのは、相当重くて大変だろうな… )

この女性の連帯、分かるなぁ。思い返せば、わたしの仕事をサポートしてくれた「のざき組」もそうだった。メンバーは頼れる女子ばかり。みんなわたしより仕事ができる人たちで、頼りないリーダーを支えてくれた。

そこに女子とも、うまくやれる働き者の頼れる男子が1名か2名入るというのが、ウチのスタイルだった。そんな感じもこの衣装工房と一緒。なんか思い出した(笑)。

仕事に打ち込み結果が出れば、自分の生活が大変でも元気が出る。

そうそう、食べ物がなんだか印象的な効果がある映画で、食べ物が大量に運ばれてくると、それだけで「ま、いいっか」っていう気持ちにもなるし、元気が出るのだ。

出てくる食べ物が、なんだか大人数向けということもあって、ポーションがやたらドデカいせいか(笑)、えらく美味しそうに見えるんだ、これまた!

食べ物を供給するおばちゃんは、みんなに餌を与えるかごとく、実際、それでなんとなくみんなが餌付けされちゃってて、幸せな気分になれる。それでいいのよ、それで(笑)。

泣いて、笑って、でも手を動かす、仕事をする。この感じよねぇ。そして食べる、と。

そしてこの映画、すごく「うるさい」。わたしがココんとこ見ているのは静かぁ〜な映画が多かったので、なんか映画鑑賞態度にも、パンチを入れられたような爽快感がある。

雨の渋谷の試写室にはイタリア人の皆さんもいたんだけど、結構皆さんゲラゲラ笑ってた(笑)。そういうの、いいと思う。

笑って、泣いて、なんか優しい感じ。おおらかさというか。この監督『あしたのパスタはアルデンテ』(わたしは未見)でもローマが舞台で、それも本作同様あったかい気持ちになれる作品らしい。みなさんはご覧になりましたか?

っていうか、発散することで、妙に引きずらないような気もするな、イタリア人は。やはりローマ時代から、歴史がある国は器が違うのか。

昨日今日から国をやってんじゃないのよ、という「おおらかさ」みたいなものがある。うちの国大変なのよね、ここ数百年くらいはね、みたいな。ギリシャに行った時も、それを感じた。やっぱり食べ物と天気がいい国は、強い。

彼女たちみたいに気持ちを全面に出して人生に向かい合わないとダメよね。イタリア人、さすがだわ。やっぱり食べ物がいいのかしら(笑) 

この映画、2024年、イタリアで空前の大ヒットとなったらしい。タイトルの『ダイヤモンド』ってのもいい。なんというか、「大切なもの」っていう意味なんだと思う。実際、同じ目標に向かって頑張る仲間は本当に人生の「ダイヤモンド」なのだから。

6月19日公開。都内は新宿ピカデリー、ヒューマントラスト有楽町(私が最も頻繁に行く映画館。確かにあそこのお客さんにガッツリはまりそう)、UPLINK吉祥寺など。

詳しくは公式サイトへどうぞ〜。


  

◎1996年からかかげてきたTHE MUSIC PLANTの看板は2025年12月にて下ろしました。公式サイトは近日中にアーカイブ化する予定。自分の主催公演や招聘はもうやりません。ただ2026年も若干の雇われ・お手伝い案件(笑)があるので、そちらはゆっくりとこなしていく予定です。

◎現在リリースしたCDの販売は終了しておりますが、書籍はあいかわらず販売しております。アイルランド名盤ガイド。楽曲への配信のリンク(Spotify)や、来日時のインタビュー、エッセイなど充実の内容。ポール・ブレイディ、メアリー・ブラック、マーティン・ヘイズ&デニス・カヒルの3冊です。こちらへどうぞ。

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◎パンデミック後くらいから作曲家:日向敏文さんのお手伝いしております。昨年の6月25日に新作「the Dark Night Rhapsodies」がリリースされました。こちらが特設ページ(Sony Music Labels)。アナログ盤と、ピアノ小品集の楽譜は日向さんのサイトで通販中


◎その日向さんは、91年の大ヒットドラマ『東京ラブ・ストーリー』のサントラを手掛けていたわけですが、そちらが35周年記念のリイシューされることになりました。詳細はこちら。 最新インタビューをotonanoにて連載中! 

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