#ThumbsUp よ、ありがとう。そして #HEATWAVE 、最高だ!

 


横浜のThumbs Upは、食べ物が楽しみな数少ないライブハウスだった。「だった」というのは、この年末で閉店が決まったから。

今でこそあちこちで食べれるようになったけれど、昔はこういうちゃんとしたハンバーガーは、ここか六本木のHard Rock Cafeくらいでしか食べられなかった時代があった。

で、ライブ・レビューを書き残しておくことにした。現役で仕事している時は、本や映画のレビューは書いても、ライブのことはあまりブログに書かなかった。

それは、行くコンサートの多くが出演者もしくは会場の何らかが絡む、まだ発表できないプロジェクトを常に抱えていたから。つまり極秘事項だったから。

それは会場の下見から始まって、アーティストの何か、そして客層のチェックなどもある。客層は、とにかく勉強になる。音楽を純粋に聴きに行くライブは、あまりなかった、ここ30年(笑)

でも今は違う。というわけで、山口先輩率いるHEAT WAVEのコンサートに行ってきました。


とにかくとっても感動した。キレッキレのリズム。これよねぇ、これが気持ちいいのよ。山口先輩は本当にリズムがいい。ちょっと日本人離れしているっていうか、なんというか。めちゃくちゃシャープでかっこいい。

先輩はライブ写真を撮られるのが大嫌いなのだが(と、ご本人がステージでおっしゃっていた)、Thumbs Upが最後だということもあって1曲だけ撮影許可が出た。

とはいえ、この状況下で携帯を構えているとまったく音楽が頭に(心に)入ってこないので、数枚撮っただけで、私は携帯は置いてしまった。音楽はやっぱり集中して聞くのがいい。携帯なんて、Fxxk Off!(笑)

Thumbs Upさんには、本当にうちもお世話になりました。グレン・ティルブックや、フルック。他には誰をやったっけ? とにかく会場が、あったかい空気になるのがいい。

同じ飲食系の会場でBLUE NOTE系の会場とかあるけどさ、全然違うよね。Thumbs Upには間違いなく音楽の神様がついている。

それにしても、ライブハウスにも、レコード店にも、自分が現役で働いている時には言いたくても言えなかったことがたくさんある。でもここは、日本全国見渡してみても、本当に心あるライブハウスのひとつであったことは間違いない。

まぁ、でもいろいろ考えたよね。厳しいこと言っちゃえば、予約の方法とかはネット黎明期のもっとも古いシステムのままだったし、店員さん達も長く勤めている男性ばかりで、女子供が近寄りがたい感じは、なかなかの風景を醸し出していたけれど…。

そして、今の社会は普通にただただ対象を愛するだけじゃ、商売は続けていけないのだ、ということを噛みしめた。なんでも一代で終わるのだ、と。それはどんな職業でも一緒なのかもしれない。本当に厳しい時代になった。

映画館の岩波ホールが閉まった時でも同じような印象を持ったよな。まぁ、でも所詮、わたくすは「外野」。自分がいったい何を言えただろう。

だいたいどの職業も変化があまりに大きすぎて、とてもじゃないけど次の世代に事業が引き継げない。

私もTHE MUSIC PLANTは1代で終わらせたわけだし、結局後継者を育てられなかったのは自分のいたらなさでもある。でも自分のスピリットは、自分が関わった、自分より若い現役選手たちに、少しでも残されているとしたら、それだけでもう気分は最高だ。

何はともあれ、おそらくThumbs Upで見るライブはこれが最後なのだ、と噛み締めた。最後だ、と思って心の準備ができるのはいい。だって今や多くの音楽ビジネスがハードランディングで壊れていくのを散々見ているわけだから。ある日突然終わる、ってことは全然ありうる。

そんなことを思った、雨の帰り道、横浜なのでした。後輩から電話がかかってきて、来年のプロジェクトの相談をされた。なんか、とにかく、うん、まだ頑張ろう…と思った。

洋先輩、HEAT WAVE、ありがとう。

  

◎1996年からかかげてきたTHE MUSIC PLANTの看板は2025年12月にて下ろしました。公式サイトは近日中にアーカイブ化する予定。自分の主催公演や招聘はもうやりません。ただ2026年も若干の雇われ・お手伝い案件(笑)があるので、そちらはゆっくりとこなしていく予定です。

◎現在リリースしたCDの販売は終了しておりますが、書籍はあいかわらず販売しております。アイルランド名盤ガイド。楽曲への配信のリンク(Spotify)や、来日時のインタビュー、エッセイなど充実の内容。ポール・ブレイディ、メアリー・ブラック、マーティン・ヘイズ&デニス・カヒルの3冊です。こちらへどうぞ。

◎神保町すずらん通りのパサージュにてケルト書房という棚を運営しております。ケルト関係の書籍や友人の書籍などを販売中。こちらへどうぞ。


◎パンデミック後くらいから作曲家:日向敏文さんのお手伝いしております。昨年の6月25日に新作「the Dark Night Rhapsodies」がリリースされました。こちらが特設ページ(Sony Music Labels)。アナログ盤と、ピアノ小品集の楽譜は日向さんのサイトで通販中


◎その日向さんは、91年の大ヒットドラマ『東京ラブ・ストーリー』のサントラを手掛けていたわけですが、そちらが35周年記念のリイシューされることになりました。詳細はこちら。 最新インタビューをotonanoにて連載中! 

さらに今まで配信されていなかった『アナザー・グラフィティ』『妹よ』『陽のあたる場所』『愛という名のもとに』『ええにょぼ』も3月25日より配信スタートしております