フレアークからポールへ あれこれ…

長いツアーによる私の不在に絶えた植物たち
昨日の夜は10時間くらい寝て、起きてもっと寝たかったので2時間追加で寝て、筋トレして朝5km走って、スーパーに行って冷蔵庫に食べ物を補給したら、だいぶ日常が戻ってきた。

次はいよいよポールだ、頑張るぞ! さっきもコットンクラブさんとポールのケータリングなどのメールをやり取りしていて「ワインはうるさいのでよろしくです」とか入れておいたところ。吉祥寺のライヴハウス時代もワインだけは高いものを入れてあげてた。私が普段飲むのの、4、5倍する値段の白と赤と1本ずつ。ソムリエさんがしっかり給仕してくれるコットンクラブさんだから、ポールはきっと喜ぶだろうなぁ! ワイン好きのお客さんもコットンクラブさんには期待してて良いですよ。グラスでも、ものすごくいいものが飲める。ケータリングもフレンチ・スタイルでいいんだ。メアリーの時は私にも出していただいちゃって、私はたらふく食べたのでした…

フレアークのエリックはアイルランドともすごく関係が深いから(メアリー・コクランのプロデューサーを長くやっている)ポールのことはもちろん知っていて、滞在中にあれこれポールのことを質問された。私が「ウチのミュージシャンで一番手がかかるのって誰だと思う?」って聞いたら「ポール・ブレイディだろ」だって(笑) ぜーんぜん違うよ。ポールは手がかからない方。ただ緊張はするけどね。でも本人が大事に思っていることと、どうでもいいと思っていることと、そのへんの見極めが大事なだけなのよ。それにポールはものすごく頭がいい。だからバカなことでは絶対に怒らない。ポールが怒る時、それにはちゃんとした理由がある。それにポールは怒られてもひるまない人が好きみたいで、私は絶対にひるまないから、そこが気に入られているみたい。それに4回の来日他、アメリカやアイルランドやUKにも追いかけていっている私はすごく信用してもらっていて、だいたいのことはほとんど任せてもらえる。今回の来日だって、4、5回のメールの往復で決まっちゃったようなもんだよ。それに観光に何処に連れてけとか、何が食べたいとかあれこれ言うフレアークと違って(しかも違うメンバーから違うこと言われる。バンド内でまとめてからオレに言ってくれ!)、ポールは「お前の好きなところでいいよ」とか「お前が食べたいものでいいよ」とか言ってくれるんだよね♡ っていうか、その方が結局ベストなものが得られる、って分かっているんだわ、ポールの場合。ヴェーセンとかもそうだけど。きっと洋子のことだから下調べもして、自分が気に入る素敵なところを用意してくれているに違いない、って。ホントに信頼関係って素晴らしいと思うよ。

ま、それはさておき、フレアークはなんと79年とか80年くらいにポールと同じステージを踏んだことがあるらしく、エリックはその話をしてくれた。どうやら2組ともチーフタンズの大きな公演の前座的なステージだったらしい。そして、そこでポールはジョークでアイリッシュ・ダンスの物まねをしたらしい(爆)。それをすごく可笑しくて、良く覚えているから、彼にその事を話してフレアークのことを覚えているか聞いてくれ、だって(笑)

ちなみに「ポールと話した? 嫌な奴だったでしょう?」と私が聞いたら、エリックは「うん」だって(爆) でもポールを知らない、というパブロにエリックは自分のiPadを取り出して、わざわざArthur McBrideやLakes of Ponchartrainをかけてあげていた。いいよねぇ…そうだよ、ポールはディランにもギターを教えた人なんだから!

ポールとのツアーはいいんだ。なんていうか、こう会話がいいんだよね。ツアーが終わって何が一番なくて寂しいか、ってポールとの会話なのよ。で、今回エリックにも話したんだけどね、ポールが「ヨーコ、おまえは本当に強い女だなぁ」って言ってくれた事があったのよ。あのポール・ブレイディが! 信じられないよね。そういう言葉が私を支えてるんだ、って言ったらエリックが感心してた。

こんなのプレゼントしてくれたよ…ありがとう
今回のフレアーク・グローバルオーケストラみたいな2,000人を越すお客さんを迎えるツアーというのはホントに大変で、ステージのスタッフとの強力な連携が必要とされる。アーティストと、ウチでやるライブの、すでにアーティストのことをよく知ってくれているお客さんだけがハッピーでいいという公演ではダメなのだ。舞台のスタッフ、音響のスタッフ、照明のスタッフ、みんながいい仕事が出来なければ2,000人のお客さんを満足させることは出来ない。だから他の制作のスタッフの人たちに迷惑をかけないように、私はかなりアーティストに厳しくしないといけなかった。舞台のスタッフが舞台を作っている時にステージ上をウロウロしない、サイン会にはとっとと出る、楽屋は終わったらととっと出てケータリングの女の子たちが早く片付けができるようにする等々。自分の責任をちゃんとまっとうし、かつ係っている人、すべてに迷惑をかけないようにしなければ、こんな大きなステージは作れない。だからたとえ相手がエリックみたいなすごいミュージシャンでも、私には怯んでる暇などないのだ。なにせ私はあのポールに「お前は強い」と言ってもらった女なのだから。

ポールのツアーはフレアークのツアーとまるで違う。両方体験できる自分は本当にラッキーだなぁ、と思う。もちろん今回もコットンクラブさんに迷惑をかけないようにとかあるわけだけど、ポールとは、なんかもっといい感じなんだよね… 今回もオフが1日あるので、その時はどっか一緒に出掛けよう。で、どこに行きたい?って聞けば、ポールは絶対に「お前にまかせるよ」って言ってくれるに決まっているのよ。そして二人で街を歩く時、ポールったら時々私と手をつないでくれるの。腕を組むんじゃなくて手をつなぐのよ。ちょっといいでしょ? そして時々、私のことを「Missus」とか呼ぶ。ふふふふ…。そういや山口洋にも「夫婦漫才」とかからかわれたっけなぁ。でもそんなことに気をゆるすと、またすぐ怒られるんだけどね!(笑)

あ、のろけちゃいました? 失礼。でも今夜はそんなことをブログに書きたくなっちゃった。ポール,楽しみすぎる。早く来日してちょうだい! 待ってるよ〜っっ

PS
とか書いてたら、パブロにこんな映像撮られてた… ありがとね。私ったら、ホント幸せもの。