映画『マルクス・エンゲルス』を観ました。面白かった!!

いや〜、ここんとこ観る映画、すべて当たってます。面白かった。岩波ホールで大ヒットしているというマルクス・エンゲルス。

(あ、岩波ホールに行く方、朝早いと高齢者が溢れてて入れませんよ。この映画館は夕方から夜にかけていくのが正解です)



マルクスとエンゲルス。大学時代哲学科だった私だけど『共産党宣言』は読んだことがなく、二人がドイツ人だってのも始めて認識した大バカである。それでも興味をもったのは映画の紹介で書かれていた「2人組」という事の意味。しかも性格の全く違う二人が強力なタッグを組んで世界を動かした、ということ。そこに興味をもった。(当然、バルトロメイ・ビットマンのことが心にあります)

オリジナルは「THE YOUNG KARL MARX」(若い頃のカール・マルクス)なんだけど、邦題を「マルクス・エンゲルス」にしたいのは上手いね! だって、エンゲルスも大活躍だから。

それにしても世界が新しい思想を必要としている、というのは、今、まさに2018年の現在と変わらない。世界は新しい思想地図を必要としているのだ、と。そういう時期なのだ。

1840年代のヨーロッパ。産業革命が生んだ世界のひずみに、社会はあえいでいた。26歳のカール・マルクスは政治批判をくりかえし、ドイツを追われていた。そして流れ着いたパリで出会ったエンゲルスと『共産党宣言』を執筆するのだ。映画ではそこまでが描かれている。

それにしても2人組ということについて、あれこれ考えた。そこで確認したのは、二人組が上手く行くためには、それぞれの女達の理解も必要不可欠である。貧しいマルクスの妻は貴族出身「死ぬほど退屈な貴族暮らしはイヤ」と言ってマルクスについていく。子供もたくさん生まれたりしてる。

一方のフリードリッヒ・エンゲルスはおぼっちゃま中のおぼっちゃま。しかし妻というか愛人は労働者のきっぷのいいアイルランド娘。こちらのカップルは子供なし。で、この彼女がめっちゃいいのだ!! というか、アイルランド人ってやっぱり魅力的なのよ。この彼女が口を開くたびに「あ、野崎さん、今のセリフ響いちゃってるでしょ」みたいなことばっか。とにかく彼女が高得点。

が、史実では、どうやらマルクスは無教養なエンゲルスの彼女をあまりよく思っていなかった、という説もある。ま、そんな風に男の友情も妻/ガールフレンドとのバランスあってこそ、よね。…みたいなことを思ったのであった。

最後にボブ・ディランがかかるのが、ちょっとグッと来る。都内は岩波ホールにて、6月15日まで上映。是非! ちなみに私がこの映画に行くきっかけになったのは、こちらの記事。