シャロン・シャノン物語 前編


ケルティック・クリスマスで、もうすぐ来日。シャロン・シャノンですが、もう公演は何度もみてるよというファンの方も、意外と皆さん、細かいバイオグラフィー知らないでしょ? 

なので、いつぞやのチーフタンズやメアリー・ブラックに引き続き「シャロン・シャノン物語」を短期連載したいと思います。たぶん3回シリーズかな。というわけで、前編行きます〜。


シャロンはゴールウェイ出身のように思われてますが、実はクレア州のコロフィンという場所の生まれ。まさに牧場の少女として育ちました。牧場を営んでいたシャノン一家だったので、シャロンは子供のころからホリディでどこかに行くということはなかったそうです。だって世話をしないといけない家畜がわんさか家にいたから。今でこそ愛犬家として知られるシャロンですが、当時はとにかく馬。馬が大好きでした。(そういや私、シャロンが初来日した時に、有名な競馬の馬の写真集をプレゼントした記憶あり… あれ、なんて馬だったっけ…)

でもシャロンの子供時代は明るく楽しいものでした。家には笑い声が絶えず、とても良い家族だったようです。さすが子沢山のアイルランド。お兄ちゃん、お姉ちゃん、そしてシャロン、末っ子メアリー(シャロンのバンドで時々バンジョー弾いてます)という編成の4人兄弟のうち、音楽に最初に傾倒したのは兄のGerry。すぐに妹たちもお兄ちゃんに倣って音楽好きに。そんな子供たちをみてやはり音楽好きの両親は自分たちは楽器を演奏しなかったのですが、子供達それぞれに楽器を与えたのだそうです。そして、たまたまシャロンはそれがアコーディオンだったのだそうで、これがシャロンとアコーディオンとの運命的な出会いとなります。

面白かったのは、いつだったか日本でシャロンのインタビュー(確かインタビュアーは松山晋也さんだったかな)で、シャロンが本当に子供の頃から伝統音楽ばっかり聞いている、ということでした。あまりラジオから聞こえてくるポップやロック・ミュージックには興味が湧かなかったようです。(うーむ、あのマット・モロイですらザッパを愛聴し、アルタンのマレードもボウイの熱狂的ファンだというのに!/笑)

小柄で、しかも子供の頃から馬にのって乗馬が得意だったシャロンなので、ご両親は当初はシャロンがショー・ジャンプの世界で食べていければと考えていたようです。でも16歳くらいになると、それは諦めた。その頃には彼女の人生においては音楽が一番大事なものとなっていったからです。

一方で、シャロンは学校の成績も悪くなかったようです。コーク大学の芸術科に進みますが、このころには、もう音楽にかなり傾倒していました。だから学校にはいかず(おそらく)中退みたいな形になっちゃったんだと思います。そしてシャロンが大学時代に演奏を始めたのがフィドルです。今のステージではあまり弾くことはありませんが、かなりの腕で、かつてウッドチョッパーズというバンドを率いていた時は2人のツインフィドルにまざって、トリプル・フィドルを聞かせてくれたものですが、あれは、かっこよかった。

シャロンはクレア州ドゥーリンに引っ越して、そこでメアリー・カスティ(フィドル)たちと演奏を始めます。その間、シャロンの才能は、『マイ・レフトフット』や『父の祈りを』で有名なジム・シェリダン監督に見出され、彼の推薦でブレンダン・ビーハンというアイルランドの有名な詩人で小説家の作品「ホステージ」の劇場音楽に参加したりしています。(私は91年くらいにドロレス・ケーンが出演したヴァージョンをダブリンでみているのですが、この時シャロンは参加していたかもしれない?)

そして19歳の時に元デ・ダナンのジョニー・リンゴ・マクドーナが結成したアーカディの創立メンバーとしてグループに参加します。ここでリードシンガーをしていたのがフランシス・ブラック(メアリーの妹)。フィドルはフォー・メン・アンド・ア・ドックのカハル・ヘイデンというすごいグループでした。

一方、現在もシャロンのマネージャー・エンジニアであるジョン・ダンフォードは、アーカディのサウンド・エンジニアとしてジョニーに呼ばれ、そこにマイク・スコットを招待したのでした。(ジョンは当時ウォーター・ボーイズのエンジニアも勤めていたため)

そこでシャロンの演奏を目の当たりにしたマイクは感動し、彼女をバンドに迎えたい!ということになります。実際アーカディの活動はライブの数も少なかったため、シャロンはウォーター・ボーイズに参加することが決まりました。彼女が21歳の時でした。

こちらは最近の映像ですが、シャロンとウォーター・ボーイズの演奏。



しかしながらシャロンが参加し、1年半くらいたったころウォーター・ボーイズは解散。1989年、シャロンは自分のアルバムの録音をリリースするあてもなくスタートします。

こちらは某書籍からのシャロンの子供のころの写真。可愛い〜〜





というわけで、続きは中編にて。お楽しみに。

ケルティック ・クリスマス、およびシャロンの来日日程はこちらへどうぞ〜
こちらの記事もあわせてぜひ!


シャロン・シャノン物語 ▶︎前編を読む ▶︎中編を読む ▶︎後編を読む