これは最高!!『恋人はアンバー』を見ました。笑った、笑った。そして友情。泣く。


映画は『コーダ』見て以来、何を見てもあまり感動できない私ですが、昨日EU FILM DAYSで見たこれは素晴らしかった。

いやーーー だからアイルランド人って好きなのよ。アイルランド最高! 女の子の黄色いコートがかわいい。すごくいい映画だった。

正直EU FILM DAYSでかかる映画は地味で、日本と契約できなかったものをなんとかこの機会に紹介する…みたいな感じに捉えていたのだけど(つまり貴重なものが見られるまたとないチャンスでもある)、これ、全然普通に全国公開してもいいクオリティの映画じゃん!!

いやー アイルランド映画もすごいクオリティになったものだ。

あとフィンランドは『トーベ』を出してきた。これも傑作だ。みんな攻めてるなぁ!!

1990年代のアイルランドの片田舎。エディとアンバーは、それぞれ周囲にセクシュアリティを悟られないようカップルを演じることにした。

もう悩める高校生大好き。ちょっと『レディ・バード』的切なさがあるかなぁ。もう自分、自分のことしか考えられない。すれすれの友情を構築する中で、個性的な彼らは、本当に輝いているよ。

でもって、基本コメディで、めっちゃ笑えるのだ。エディの両親は、いつも夫婦喧嘩ばかりしている。マッチョな軍人のお父さんに鍛えられるも、懸垂もできないダメダメひ弱なエディ。

軍隊にはいるようにテストを受け、なんとか合格はするものの… 

いやー 若い子が苦労したり未来を心配したりするのに弱いんだ…オレ。もうそれだけでウルウルなんだけど、最後の友情シーンには本当に泣いた。

いや、彼らの未来はピーカンに明るいわけでは決してない。不安だ、不安だらけなんだけど、未来にかけてみようじゃないの、と一歩踏み出す。

あぁ、もうっっ!! いいっっ! こういうのに弱いんだ、オレは。

女の子がいい。女の子が。まだ演技的にはいまいちかもだけど、すごく魅力のある子。男の子の方が演技の力はあるかなぁ。繊細な主人公を丁寧に演じている。それぞれのお母さん役もお父さん役も(女の子の方は訳あってシングルマザー)すごくいい。

こういう男女の友情系って、大好きなんだ。私は男女でも友情は間違いなく存在すると思っている。こういうのに、ほんとに弱い。

あぁ、お願いだから幸せになって!! いや、幸せをつかむのは大変だけど、あなたたちならきっと大丈夫。もう電車に乗る主人公に、おばさんの私は…思いっきり手をふるしかないじゃないか。

さて映画の帰り道に急な打ち合わせで、銀座にあるデザインの巨匠の先生の事務所に寄ったら、ご飯にさそわれ、パエジャをゴチになってしまった。

先生、久々なんだけど、楽しかった〜。なんというかクリエイターの人は巨匠になっても基本は同じ。とにかく会話が楽しい。

ちゃんとしたスペイン料理屋さんだから、パエリアじゃなくてパエジャだよーん。

先生が事務所でもご自宅でも部屋のお片付けが完璧なのを知り、今度うちの部屋も片付けてもらうことになった(爆)。

それにしても、帰り道もこの『恋人はアンバー』のシーンをいくつか思い出し、ほろりとしてしまった。

そしてなぜかそんなシーンを思い出しながら頭の中に流れる音楽は日向敏文さんの新作のアルバムタイトル曲。プロモーションのお手伝いをすることになりました。7月発売なんだけど、資料を作りながら聞いているせいか、あの曲が頭から離れない。

っていうか、普通映画を見ると頭の中にある日常のあれこれをすべて吹っ飛ばしてもらえるんだけど、今日という今日は映画が最高でも日向さんの新譜のことが頭から離れなかった。

日向さんと仕事をご一緒するのは25年ぶりくらいか?…と思い正確に思い出してみたら、なんと94年。だから28年ぶりだった…Oh my god!! 

おいおい…28年前、ちょうど28歳の可愛い私。大丈夫かい、おいっっ。過去の自分を思い出すと本当に恥ずかしくなってくる。28年たって、少しはまともな人間になれたかしら。

日向さんの新作はこのアルバム、超話題になりそうで、ワクワク、ドキドキ。なんというか、普段の自分の仕事は(評価はいただいたとしても)ヒットすることはないので、この感覚は久しぶりだ。

でも日向さんの新作『Angels in Dystopia』も不安な時代を生きる若い人たちのためのニューアルバムなんだ。不思議でしょ? なんで『東京ラブストーリー』や『ひだまりの詩』の日向さんがそういう作品を発表するのか。

がんばらなくっちゃ! 発売日が近づいてきたら、また詳しくご紹介していきますね。