映画『POWER TO THE PEOPLE』を観ました



大尊敬しているピーター・バラカンさんと、藤本國彦さんが大プッシュしているので、これは観ないわけにはいかない…と思った。イベントで対談されているだけではなく、お二人のツイッターにも自然と、本作を激プッシュしている言葉が並ぶ。

そうか、これは見に行かねばいけないやつか…。

実はわたくす、ほんとにダメな音楽ファンで『ダブル・ファンタジー』をジョンのトラックだけ聞いていたという、まったくもってのふとどきな音楽リスナーなのです。すみません、本当に音楽ファンの方、すみません…

だから本作も当初行く予定はなかったのですが、ピーターさんが先週Inter FMで「Come Together」かけたら、えらいかっこ良かった。ジョン、かっこいい! Stop the war! それが背中を押した。気づいたら、チケットを予約しておりました。

もう都心では朝か夜の上映しかなく、今週逃すと立川まで行かないといけない。あのポッシュな映画館で高額払うのもいやだしなぁ…。朝が弱く、かつ夜も暗くなるともう家にいたい老体には正直きついが、仕方ない。私が行ったのは朝の回です。

そしてやっぱり思った。オノ・ヨーコさんは申し訳ないけど苦手である。ちっちぇー、わたし。ごめんなさい。でもジョンは、最高にかっこよかったね。

彼女の1曲目は、それでも「あ、大丈夫じゃん」と思った。思ってたよりつらくはなかった。でもどんどんコンサートが進むと辛くなってきた。

このコンサートはそもそも「リハーサルにようこそ」とかジョンが言ったりして、ジョンはあきらかに調子が悪いと自分では思っている。まぁ、これは有名な話。

そもそもビートルズだって、どっちかというとステージは外交的なポールがライブを楽しんで引っ張っていた様子なのに対し、ジョンはもっと繊細な印象だよね。

生で観たわけじゃないけど!(笑)

でも、こうしてライブで聞くと、ジョンの歌、最高にかっこいいんだよね。昔ロビン・ヒッチコックが言ってた。PAの悪い小さいライブで鍛えた人間は、ジム・モリソン(オペラ声)になるか、鼻に向かって歌う(ジョンとロビンはこっち)かのどっちかになるのだと。

正直、ライブが進行してヨーコのテンションがあがるごとに私は「つ、つらい」と私は冷汗が出てきてしまったのだが…

(音楽って「聞かなくちゃいけない」というシチュエーションは、本当につらい。申し訳ありません)

でも、間違いなくジョンはヨーコのテンションがあがるごとに、リラックスし、ライブを楽しめるようになってきている様子なのだから、ライブって不思議だよなぁ。

ライブって、ほんと生物(なまもの)、生き物。化学反応だよなぁ、と思った。そして、これが二人が夫婦な所以なのかも、とも思った。いや、ただ単にコンサートが進行してステージに馴染んできただけなのか? よくわからない。

なに分かったように書いてんだよと、ブーイングがあちこちから飛んできそう。すみません、個人の感想です。まぁ、何を書いても、何か意見や感想を言えば、いろんな方面から石が飛んでくる時代だしね。

音楽評論家じゃないものが意見を公開することは、誰かを不快にさせることでもある。いや、音楽評論家でも同じか。ただ書いた本人がそれに耐えるか(耐えることまでして書く意味があるのか=ギャラもらっているから=プロ)、それだけの話で。

何かを表現すれば、意図がなくても、誰か他の人の気持ちを傷つけることになるので、ここには余計なことは書かないようにしているけれど。それでもまぁ、これが私の正直な感想です。

それにしても、ジョンが生きていたら、このリバイバル上映を許可したのかな…とちょっと思う。ちなみに本作ですが、クレジットによるとショーンやヨーコがリリースした様子。

実は知っている人は知っているけど、私は昔は本当にビートルズの超オタクだった。一時は本当に大好きで、他の多くのビートルズファン同様、相当散財もした。若かったからお金もなかったのに『アンソロジー』のVHSを全部買ったり、あの分厚い本を買ったり。

初めて行った英国で、観光したのはリバプールであり(ペニーレインやストロベリーフィールズに感動した)、アビーロードの交差点だった。

自分はジョンに惹かれているのだが、彼とは意識的に距離を置き、リンゴと結婚するんだとずっと思っていた。そして私は幸せになるのだ、と。(すごいな・笑)

ジョンはかなり魅力的なのだが、あぁいう男とは一緒になってはいけないというのは、分かっているのだ。…と妄想は膨めては、悦に入っていた。

でもそのジョンも、ヨーコと一緒になることで、安らぎを得たのかなぁと思う。何より自分の愛と平和にしか興味のないジョンが、「世界の愛と平和を祈るジョン・レノン」になってしまったのだから、ヨーコのプロデュース手腕はすごい。

とはいえ、女は女に厳しい(のかも)。やっぱり誰かと一緒になることで飛躍的に知名度を得たと女性を、私はどうしても厳しい目で見てしまう。そしていわゆる不思議ちゃん系の女性は、私はリアル友人としても苦手である。

のちに「イマジン」の共作のコピーライトを彼女が獲得したのだし、公平な目でみれば才能のあるすごい人なのだろう。一連の平和活動には頭がさがる部分も多い。

不思議なのは彼女はハンドマイクで歌ったかと思うと挨拶もせず、お辞儀もせず、そのままキーボードの位置に戻ってしまう…みたいなところ。まぁ、この時代の彼女に対する重圧たるや、すごかっただろうからなぁ。今でも私みたいなこと言ってる輩もいるわけで。

ただ正直私には彼女のアーティストとしての価値はよくわからないし、何か意見を言えるほど知っているわけでもない。だからもう黙ります。

そしてなんと言っても明確に書いておきたいのは、ジョンがかっこいいということだ。ジョンはロックンローラーだ!

ジョンは最高にかっこいいと思った。歌がすごくいい。ただ何度も言うけど「次はもっとうまくやる」みたいなことを言ったりして、ステージ上におけるプロフェッショナリズムには正直欠ける。あぁいう言い訳はステージに上がったら、しない方がいい。

それに実際リハーサルみたいなことは全然ないのだ。めっちゃかっこいいのだ。「インスタント・カーマ」とか感動しちゃった。もちろん「カム・トゥギャザー」も。

バンドも本当に最高!

あ、そうそう、お客さんが持ってたタンバリン。あれが気になった。ただでさえ手拍子撲滅一人運動実施中のわたくす… 最初「MOTHER」の途中まで聞こえてた(聞こえてたよね?)タンバリンには、正直ムッときた。

でもそれを棚に上げてもジョンのヴォーカルは最高にかっこいい!! これには痺れまくった。実際ジョンの歌の迫力に圧倒されたか、音の処理なのか、タンバリン+手拍子の音は知らない間に消えていった。

でもあのタンバリン、白くて、みんな同じものを持っているから、二人の発案(ヨーコの発案?)で「愛と平和のタンバリン」として物販してたのかなぁと思った。この辺、詳しい人、ぜひ教えて。いや、嫌味じゃなく。(どうやら無料で配布されていた、という説も読んだ)

映画から話がそれた。映画については、詳しくはCROSS BEATの荒野くんが書いたこちらの記事が一番わかりやすい。さすがである。


それにしてもこの映画。いろいろ言いたいことはあるのだが、まずシャンテ・シネでは音が小さかったかも。新文芸坐あたりでの上映を熱く希望!!

また昨今、売り場の飲食が話題になる映画館。TOHO系はほんとうにCMが多い。トレイラーだけなら我慢できるが。今や実生活でも15分は貴重な時間である。

そしてあそこはよく行く映画館なので、あまり悪くは言いたくないけど、あそこの売店は世界一トを物を売る気がない売店だと思う。しかもお茶系は甘いのしかないし…(記憶が間違っていたらすみません)。

そして今回この映画のパンフレットは、そもそも存在自体がないのであった。しかも料金も1名3,000円で、敬老料金設定なし。まぁ、別に良いのだが。




PS
全然関係ないけど、私がビートルズ周りの女性で大好きなのはジェーン・アッシャーです!! こちらもよかったら読んで

この映画、当時はあまり感動してないけど、今、思い返すと良い内容だったかも → Lost Weekend

◎1996年からかかげてきたTHE MUSIC PLANTの看板は2025年12月にて下ろしました。公式サイトは近日中にアーカイブ化する予定。自分の主催公演や招聘はもうやりませんが、2026年も若干の雇われ・お手伝い案件があるので、そちらはゆっくりとこなしていく予定です。

◎現在リリースしたCDの販売は終了しておりますが、書籍はあいかわらず販売しております。アイルランド名盤ガイド。楽曲への配信のリンク(Spotify)や、来日時のインタビュー、エッセイなど充実の内容。ポール・ブレイディ、メアリー・ブラック、マーティン・ヘイズ&デニス・カヒルの3冊です。こちらへどうぞ。

◎神保町すずらん通りのパサージュにてケルト書房という棚を運営しております。ケルト関係の書籍や友人の書籍などを販売中。こちらへどうぞ。

◎アイルランド映画祭、今年もやりますよ! ぜひご来場ください。5月29日よりYEBISU GARDEN CINEMAで2週間。毎日19時から。詳細は公式サイトirishfilmfes.jp  公式X@irishffjp まで。

6月9日にはドーナル・ラニーのドキュメンタリーの映画上映と、ピーター・バラカンさんの解説あり(野崎は聴き役として登場予定)。予約開始はまだ先ですが、今から予定しておいてください。

◎最近、こんな応援記事を書きました。ぺッテリ・サリオラの来日記念盤@Intoxicate

ピーター・バラカン Presents 未来へのプレイリスト 毎週金曜日 ETVにて22:30から放送中。6月いっぱいまで続きます。

◎あいかわらず無印良品BGMの仕事はしております。この4月27日より昨年録音にかかわったデンマーク編が配信スタートしております。良かったら、聴いてくださいね。

店頭ではすでにその2週間くらい前から流れているようですが、結構まだBGM29のスコットランドもたくさん流れますね(のざき調査による)。

 

◎パンデミック後くらいから作曲家:日向敏文さんのお手伝いしております。昨年の6月25日に新作「the Dark Night Rhapsodies」がリリースされました。こちらが特設ページ(Sony Music Labels)。アナログ盤と、ピアノ小品集の楽譜は日向さんのサイトで通販中


◎その日向さんは、91年の大ヒットドラマ『東京ラブ・ストーリー』のサントラを手掛けていたわけですが、そちらが35周年記念のリイシューされることになりました。詳細はこちら。 最新インタビューをotonanoにて連載中! 

さらに今まで配信されていなかった『アナザー・グラフィティ』『妹よ』『陽のあたる場所』『愛という名のもとに』『ええにょぼ』も3月25日より配信スタートしております