出張DAY11 ロンドンからマルセイユへ移動


いや〜快適。電車の旅。


寝てりゃ到着?

ダブリンでの用事を済ませ、次の仕事のフランスに向かうということになったとき、当初は飛行機で行く予定を組んだのだけど、「待てよ…」と思い、電車で行くことにした。

何せ私が初めて英国に行った時、海底トンネルはなかったし、一度体験しておきたかったからだ。

でも案内のメールが来てびっくり。朝7:00の電車だけど、駅に行かなくちゃいけないのは、その1時間半前という。そりゃ、そうだ。今や英国は欧州ではない! 

そしてついに初めてUberとやらをつかった! ホテルにマシンがあって、そちらもスイスイ。便利な時代になったよなぁ。ホテルのレセプション機能も今やマシンで無人で運営できるわけだ。来てくれたドライバーさんはアラブ系かな? 親切でまったく問題なし。ありがとう、運転手さん。

ってなわけで、憧れの(笑)セント・パンクラス駅。パスポート・コントロール。ここでも「ETAお持ちの日本のみなさま、こちらへどうぞー」的レーンがあり、日本人はスイスイ通過。

水とパンとリンゴを駅で買い込み電車に乗る。そしてあっという間にパリ。水の下は海底トンネルだったのだろうが、いつトンネルに入ったかもよくわからなかった。(爆睡してた)

そして、さらに思ったのは、私、もしかしたらインターシティ乗ったことあったかもという朧げな記憶。おいおい。本当にやばい。忙しすぎて、30代からブログをつけ始める2004年までの出張の内容がまったく思い出せない。

一度、過去の出張記録をきちんとアーカイヴ化する必要があるのかも?? いや、そんなの誰も興味ないだろうけど、あれはあれで当時の旅がどんなだったかも記録できるし、悪くないかもしれない。何より、自分がきちんと覚えていたい。

そもそもストリートピアノの発祥の地(のひとつ)、セント・パンクラス駅。しかも飛行機で飛べばいいものの、妙にこだわって電車で行くという選択に、自分でもワクワクしていたのだった。

というわけで、確か3時間半くらいで、まずはパリ駅に到着。暑い。なんかロンドンも暑かったけど、その上をいく「ヒート」。しかも言葉の通じないパリ。しかも言葉以上の問題があるのを実は出発の一ヶ月くらい前まで気づかなかった。

というのはロンドン・パリ・マルセイユ、普通に英語でパッとスルーで買えちゃうのだ。新幹線とか複雑すぎて、日本にくるイン・バウンドさんたち大変だよなぁと思うのだけど、英語で普通に買えちゃうのだ。だから、全然乗り換えの複雑さに、チケット購入時は気づかなかった。

というのもロンドンから来た列車が到着する北駅(通称:パリ上野駅)と、本日の目的地マルセイユへ行く電車が出るリヨン?駅(通称:パリ東京駅)までは結構距離があり、この間は地下鉄で同じパリ駅でも移動が必要だということ。それを知ったのは出発の一ヶ月前くらい…という恐怖。

おい、大丈夫か! 東京にいる時も、そしてダブリンにいる間にも複数の友達に「この乗り換えはどうすべきか」という質問をぶつける。

友人その1:めっちゃ簡単。荷物が問題なければ地下鉄に乗りなさい。

友人その2:こういう時、旅行者はタクシーを使うべき。お金とはこういう時のためにある。

友人その3:意外と「地下鉄」と旅行案内には書いてあっても、歩いちゃった方が早い時がある。あなた歩くの好きでしょう、と。確かに荷物は少ないし、ガラガラ押していけば、それほど重くない。が、この熱波のもとでは相当無理があるだろう。

…で、私は2を取ったのだった。これが敗因。多分よく考えればわかるように、1はおそらく経験者。2はおそらく未経験者。3はロンドンの友人の指摘。確かに全て「旅程あるある」だわ。

灼熱のタクシー・レーン(それでも日陰だったから、30度くらい?)に並ぶこと30分。タクシーはスムーズには来ない。長蛇の列。

そこにタクシー・レーンなのに徒歩で入ってくる歩行者もいたりで、イライラさせられる。タクシーは、人をひかないようにノロノロとレーンに入ってくる。おーい、早く次の駅に行きたいんだよ。

が、よーく見ていれば、なんかうまく辻褄があって、うまく行っているのが、これまたフランスなんだよね。この感じは、本当に不思議。不思議なことに、なんとなく辻褄があって結果は最良なものを得てしまうところ、それがフランス。

イライラしても仕方ない。人生を楽しもう。全てのミニットにおいて。フランス人も列に並んでいるのだし、郷に入っては郷になんとか!

パリ上野駅からパリ東京駅まで1時間(通常なら地下鉄で15分ほどの距離)の間があったのだけど、30分列に並び、タクシーは30分もかかり、しかも東京駅の周りは車がつけられないほどの大渋滞。途中タクシーを降りて、しばし歩く羽目にもなった。

当然電車は乗り過ごし、これまたフランスの電車って時間通りに来るんだ、とちょっとびっくり。そしてチケットの変更をお願いすべく、またチケット窓口に30分ほど並ぶことになった。パリ東京駅。

あぁ、自分は優れた旅行者だと思っていたのに、言葉が通じないと、これほどまでにダメなんだなぁ、と反省しきり。無力感。いや、言葉じゃないな。それは人間力そのものかも。

でもって、この日のTGVは激混みで(酷暑で電気関係の故障がたびたび起こっているらしくキャンセルも多し)、もう今日の便は全て満席。一番早くて明日の朝だという。

まぁ、レコーディングは明後日だから、それでもいいけど、他のスタッフは今日から現地に入っているし、早く今日の目的地に行きたいと粘ったら、奇跡的にパソコンを叩いていたお姉さんが「ファーストクラスにキャンセルが出た!」

TGVのファーストクラスって乗った人ならわかるけど、別に大したことはない。そのくせ値段ばかりは高い。でもなんでもいい。電車に乗れるなら。

ありがとう、お姉さん。列に並んでいて、このお姉さんが私の担当になった時から「なんかいける」と思ってたのよ。オペレーターって本当そうよね。公共の窓口も、電車や飛行機のカウンターも。

実は列に並びながらも、iPhoneで必死でネット上で席を探すも見つからず、こりゃ今日はだめだな、というのは早めに覚悟していた。窓口交渉じゃないとダメだめかもなぁと諦めていたのだった。で、窓口で粘ったら、取れた。

ほっとして、お祝い+余裕こいてピエール・エルメでお茶。なんてったって「おパリ」なんだし。ここでも可愛い店員さんが感じがよく、マカロンは何を食べていいかわからなかったので、2つ選んで、と彼女にお願いする。とても美味しかった。

気分はマリー・アントワネット。


というわけで、本来は12時くらいのTGVだったのが2時間遅れの14時にパリを出発。マルセイユには5時ごろ到着となったのでした。

駅。セザンヌの世界? 有名な駅と蒸気機関車の絵の世界。

そこからバスに乗って、エクス・アン・プロヴァンスへ。ここまで来ると慣れたもんで、フランス語にわからないのも慣れてくる。「もう別にいいや」的な。

そうそう電車では何やら突然フランス語のアナウンスがあった。英語のアナウンスを待ったのだけど、それもなし。でも面白いことにこのアナウンスの後、乗客全員が窓のブラインドをおろし始めたので、おそらくアナウンスは「車内の冷房が大変なのでブラインドをおろしてご協力ください」だったのだろう。

言葉がわからないから、みんなの真似をするしかない、この感じ!! フランス!!

駅に着いてバスでエクスに到着。ここはスムーズだった。とても可愛い街。郊外にあるホテルには、そこからタクシーで15ユーロくらい。チェックインして、ホッ。あぁ、長旅だった!!と、思いつつ、これはこれでブログのネタになるなぁ、とも。

そしてこの日は他のスタッフとホテルのカフェでディナー。謎の「うどん」があり。「もちもち」とかローマ字で書いてある(笑)。こういう海外の「謎日本食」大好き。

私たちがご飯しているところに、今回の録音のコーディネイトをお願いしているMさんが来てくれる。感謝! 私はここでは言葉が喋れない馬鹿者。本当に色々、心強い。

他のスタッフの方に、こちらをいただく。ありがとうございます。

それにしても言葉が通じない場所で、私は無能だ! いや、喋ってても無能だけど。

明日は予備日でオフ。何をしようかな〜。Mさんがランチに誘ってくれたので、ランチに行きつつ、午後は美術館に行ってみようかなと思う。セザンヌの街だからね、ここは。


◎1996年からかかげてきたTHE MUSIC PLANTの看板は2025年12月にて下ろし、公式サイトは近日中にアーカイブ化予定。自分の主催公演や招聘はもうやりませんが、2026年も若干の雇われ案件があるので、そちらはゆっくりとやっていきます。

◎よく聞かれるので、ここに載せておこう。最近観た中でベストな映画はこれベストな本はこれです。

◎現在CDの販売は終了してますが、書籍はあいかわらず販売中。アイルランド名盤ガイド。楽曲への配信のリンク(Spotify)や、来日時のインタビュー、エッセイなど充実の内容。ポール・ブレイディ、メアリー・ブラック、マーティン・ヘイズ&デニス・カヒルの3冊です。こちらへどうぞ。

あ、あとすみません、通常はすぐ24時間以内に発送してますが、当分出張なので発送は遅れます。すみません。詳しくは購入時にこちらからご案内するメールをご覧ください。

◎神保町すずらん通りのパサージュにてケルト書房という棚を運営しております。ケルト関係の書籍や友人の書籍などを販売中。こちらへどうぞ。

◎最近、こんな応援記事を書きました。ぺッテリ・サリオラの来日記念盤@Intoxicate

ピーター・バラカン Presents 未来へのプレイリスト 毎週金曜日 ETVにて22:30から放送中。6月いっぱいまで続きます。

◎ケルティッククリスマス2026、発表になりました。今年はアルタンとソーラスが来日。詳細は公式サイトへ。

◎あいかわらず無印良品BGMの仕事はしております。この4月27日より昨年録音にかかわったデンマーク編が配信スタートしております。良かったら、聴いてください。店頭ではすでにその2週間くらい前から流れているようですが、結構まだBGM29のスコットランドもたくさん流れますね(のざき調査による)。

 

◎パンデミック後くらいから作曲家:日向敏文さんのお手伝いしております。昨年の6月25日に新作「the Dark Night Rhapsodies」がリリースされました。こちらが特設ページ(Sony Music Labels)。アナログ盤と、ピアノ小品集の楽譜は日向さんのサイトで通販中


◎その日向さんは、91年の大ヒットドラマ『東京ラブ・ストーリー』のサントラを手掛けていたわけですが、そちらが35周年記念のリイシューされることになりました。詳細はこちら。 最新インタビューをotonanoにて連載中! 

◎さらに今まで配信されていなかった『アナザー・グラフィティ』『妹よ』『陽のあたる場所』『愛という名のもとに』『ええにょぼ』も3月25日より配信スタートしております

◎また「Two Menuets」がこの5月25日よりGucciのキャンペーン「The Original Sinner」で使用されています。改めて聞くと良い曲!  Gucciのキャンペーンサイトはこちら