ジョージア映画祭@岩波ホール #岩波ホール #ジョージア



まもなく閉館することが決定してしまった岩波ホールにジョージア映画祭を見に行ってきました。いや〜、なんかシュールな世界だった。

ジョージアは興味あるんです。こういうダンスとか。映画で見てめっちゃ感動した。こういうダンスに仕事で関わってみたい! スウェーデン資本のジョージアン・ダンスの映画。主演の子がかっこいい!! アマゾンなどで配信で見られるので、ぜひ。

 

で、とある信頼できる友人より案内もいただいたので、さっそく病院帰りに岩波ホールへ行ってきました。正直オミクロンがちょっと怖かったけど、これまた別の友人からの「映画館は大丈夫ですよ」という言葉に励まされつつ。

で、結論は、やっぱり行ってよかった! 

映画館はそれなりに混んでいましたが、怖いほどではなく(岩波ホールには午後に行くのがベストです。朝は高齢の皆さんで混んでいるので)、とはいっても席が選べるほど空いてもおらず、結局一番最前列の一番端の一席しかないところ(それでもスクリーンは良く見えました)に座って一人鑑賞。

たくさんあるプログラムのうち、見たのはBプログラム。画家のピロスマニの映画です。69年の作品で、その日の食べ物を得るために食堂の壁に絵を描いていく放浪する実在した画家の話。画面も画家が書く絵とまったく同じような風景で、妙にのっぺりしており、なんか引き込まれる。

淡々と流れるお話やセリフ回しが妙にここちいい。が、それだけに主人公の孤独感もびんびん伝わってくる。

こういうスタイルが当時のジョージア映画のスタイルなのか、正直、よくわからない部分がたくさんあったのだけど、カウリスマキが好きな人には響く世界観です。1969年の作品。

というか、カウリスマキのあの「なんちゃってロシア感」? 例えばカウリスマキの「カフェ・モスクワ」(ヘルシンキ)は前を通っただけで中に入ったことはないけれど、屈折したロシア愛?みたいなものってあるじゃないですか? 

あの感じが好きな人には響くかも。何せこっちはより本物ですからたまらないかも。

すみません、ジョージアやロシアの歴史に詳しい人が読んだら、とんでもない感想かも。でも私は正直にそう思いました。

ちなみにピロスマニの絵ってこんな感じ。なんか子供の絵のような原始的なタッチで、Wikiによれば素朴派(ナイーブ・アート)とかに分類されているんだそうです。ヘタウマというか。

ネット検索をしていたら、彼の描く絵を、日本の種田山頭火の自由俳句と比較している人を見つけました。なるほど…

こちらが今回の映画祭の企画をされたはらだたけひでさんのツイート。

 


それにしても岩波ホール。閉館してしまうなんて、本当に残念だ。

これが若い子相手だったら、クラファンとかやるんじゃないかな。でもこういう人たちはクラファンなんて「ガラじゃない」って感じなんだろう。また若い人が応援してくれていれば、別だったんだろうけど、ここに来ると自分が若い世代の方に入るので妙な安心感があった。

こういう素晴らしい映画館の継続が不可能だなんて、東京も文化都市としては最低だよな…


ここで何本も映画見たよなぁ。特に印象に残っているのは『ブータン 山の教室』『ゲッペルスと私』、『マルクス・エンゲルス』『オレンジと太陽』 、『パプーシャの黒い瞳』『緑はよみがえる』『草原の河』

あとタイトル忘れたけど、延々とど田舎の修道院の様子がほぼ無音で流れる映画。途中居眠りしちゃってるおじさんのいびきがうるさかった。あれ、なんてタイトルだっけ…『大いなる沈黙へ』だ。どの作品も、とっても岩波っぽい。




国交30周年という、ジョージア大使館からのお花も素敵。

それにしても、岩波ホールのロビーのこの壁の感じが妙にいいんだよね。なんか昔のお城の城壁の外回りを使って建物を建てたような、そんな雰囲気がある。どういう由来で出来た建物だったんだろう。詳しい人、教えて!

ジョージア映画祭は2月25日まで続くので、もう一回くらい見に行って見ようと思う。とりあえず95年の『青い山』が見たいなぁ。『インタビュアー』にも興味あり。

なお岩波ホールはジョージア映画祭の後も閉館まで何本がよさげな映画が上映される。ぜひぜひ見に行きましょう!

2月26日〜『金の糸』

4月16日〜『メイド・イン・バングラデシュ

6月4日〜『Nomad : In the footsteps of Bruce Catwin』 




ムヴィオラさんのNoteが良いので、貼り付けておきます。