ここのところ映画をたくさん紹介していますが、この作品は、絶対に観なくちゃいけないという点において、どの映画よりもパワフルな作品だと断言していいでしょう。
今年のNO.1、私はこれになると思います。とにかくすごい作品でした。
これは現在進行形で、今、起きていることです。このヒンド・ラジャブちゃんの事件は、当時、報道もあったようなのですが、無知な私は実はこのことを全く知らないで見ていました。
そしたら…衝撃でした。とにかく心を落ち着かせようと、せっかく銀座にいるのだしということで、見終わったあとちょっといいランチに行ってみたのだが、食べてる間中も手の震えが止まらなかった。
これがイスラエルなんですよ。これが戦争がエスカレートした結果なんですよ。とにかく常軌を逸している。
国の成り立ちからして無理があるから(もちろんそれはヨーロッパのせいなんですけど)、自分たちは被害者だ。やらなければやられるという考え方が徹底している。
イスラエルの若者は、だいたいが一番良い時期に大学に行かず男も女も徴兵され(一部の特権階級は行かなくて良い)、それが終わってからだいたいバックパッカーになり(ありがち。欧州旅していると、イスラエルのバックパッカーってよく会うよね。最近は日本でも多いのだろうか)、そして割と年齢高めで大学に行く。
頭のいい子は大学を出るとスタートアップを始める。そしてそれはだいたい軍事産業かIT。どちらも国が全力で支援しているから資金も潤沢で豊富。そこで成功したら、次はアメリカへ進出して会社M&Aして、彼らの「人生すごろく」はいっちょ上がり。
そして多くの国は「あの国、とんでもない…」と思いつつも、「そのドローン、お幾らですか?」と聞いちゃうわけです。なにせイスラエル軍は、めちゃくちゃ強い。しかもあちこちで実践で使っているから武器の性能もめちゃくちゃ良い。国の経済すべてが、軍事産業で回っている。
そして待機している兵隊も、街中にたくさんいる。カフェバイトの誰々は最近見ないね、というと、だいたい戦場に行っている。そういうのが、もう生活の中に普通にある国。
そして軍が強すぎるもんだから、外交は概して下手くそだということを指摘している説もある。この戦争、終わりはないのだろう。戦争が終わったらまずい、と思っている人がたくさんいるんだ… おそらく。もちろんこの国の首相も含め。
ドンチャンやって殺されるのは、もしかしたら、まだいいのかも。死んでしまえれば、まだ楽なのかも。でも彼らはメンタルを攻めてくる。心を殺す。
この映画で描かれる、彼らのメンタルを挫くようなやり方には、本当に打ちのめされた。人間はここまでひどくなれるのか。これが許されるのだろうか。このブログを書きながら、本当にどうしたらいいんだろうと思う。
『ネルソンさん』が話題だけれど、こっちこそ、もっと話題になってほしい作品かもしれない。ブラッド・ピット、ルーニー・マーラ、ホアキン・フェニックス他、映画界の大物がエグゼクティブ・プロデューサーとして名前を連ねている。
とにかく映画を見て、こんなに衝撃を受けたのは初めてかも。でもって結論は知ってから見た方がショックは少ないかも。それに知っていても、おそらくこの映画のパワフル度は変わらないと思うから。
だからご自身の判断で、情報を集めてから見に行った方がいいのかもしれない。私はバカすぎて、知らずに見て、ちょっとしばらくトラウマになりそうである。でもそのくらいショックを受けていいのかもしれない。そうじゃないと日常に流されて、こういうことを忘れちゃうから。
この映画の前には「ファトマさん」を見て、あれもだいぶ私は引きずったけれど、これについては、もうたぶん一生引きずりそうな気がする。
イスラエルという国がどんな国かということは、こちらのポッドキャストがわかりやすかったです。上に書いてあることは、だいたいこのポッドキャストの受け売りです。
全編は2時間くらいあって、長いのですが、コアな30分だけのやつがYou Tubeにあがっていたけど、やっぱり余裕がある方はぜひ全編聞いてください…というわけでこっちを貼っておきます。
朝日新聞ポッドキャストの「報談」大好きなんですが、その中でもこれは神回です。神田大介さん、冨名腰隆さん、そして高久潤さん、本当にありがとう。
アイルランドではメアリー・ブラックの妹であるフランシス・ブラック上院議員が、もうずっと前からこの件では戦っています。アイルランドは大好きな国ですが、こう言うのを見ていても羨ましく思います。なんで私、日本にいるんだろ…
この映画のエンディングも含め、こちらの朝日の記事がわかりやすいです。ぜひ。
そうそう、
銀座のシネスイッチ。好きな映画館ではありました。たくさんの良い映画をありがとうございました。10月25日をもって閉館だそうです。
★
◎96年からかかげてきたTHE MUSIC PLANTの看板は2025年12月にて下ろし、
公式サイトは近日中にアーカイブ化予定。自分の主催公演や招聘はもうやりませんが、2026年も若干の雇われ案件があるので、そちらはゆっくりとやっていきます。
◎10月31日(土)のこちらのイベントの制作をお手伝いしています。大田区民プラザにて「ケルト・ハロウィン・フェスティバル」メインはO'JIZOのコンサート。CDも発売になるよ!
詳細はこちらへ。
◎ピーター・バラカンさんの音楽映画祭の応援団やってます! 今回も充実の内容。公式ページはこちら。アイルランド音楽ファン必見のDonal Lunny In Tiimeは、26日と30日上映。特に26日は山口洋兄貴がトークで登壇します。ぜひ!! 詳細はこちら。 ◎ドーナル・ラニーのドキュメンタリー『In Time』。自分の感想。出てきたアーティストの紹介。Frank Harte / Zoe Conway / Méabh Ní Bheaglaioch / Seosamh Mac Grianna。また関連楽曲を集めたプレイリストを作りました。楽曲解説も書いたよ。

◎よく聞かれるので、ここに載せておこう。最近観た中でベストな映画はこれ。ベストな本はこれです。
◎ノルウェーのフォルデ・フェスティバルに行ってきました。そのフォルデのレポートをONTOMO Webに載せていただきました。Tower Records MIKIKIにも。ありがとうございます。
◎アイルランドでメアリー・ブラックのラストコンサートを見てきました。レポートはこちら。セットリストをプレイリストにしました。
◎アイルランドでポール・ブレイディの3夜連続公演を見ました。レポートはこちら。最終日の様子はここ。セットリストをプレイリストにしました。
◎現在CDの販売は終了してますが、書籍はあいかわらず販売中。アイルランド名盤ガイド。楽曲への配信のリンク(Spotify)や、来日時のインタビュー、エッセイなど充実の内容。ポール・ブレイディ、メアリー・ブラック、マーティン・ヘイズ&デニス・カヒルの3冊です。こちらへどうぞ。
◎神保町すずらん通りのパサージュにてケルト書房という棚を運営しております。ケルト関係の書籍や友人の書籍などを販売中。こちらへどうぞ。
◎最近、こんな応援記事を書きました。ぺッテリ・サリオラの来日記念盤@Intoxicate◎ケルティッククリスマス2026、発表になりました。今年はアルタンとソーラスが来日。詳細は公式サイトへ。
◎あいかわらず無印良品BGMの仕事はしております。この4月27日より昨年録音にかかわったデンマーク編が配信スタートしております。良かったら、聴いてください。店頭ではすでにその2週間くらい前から流れているようですが、結構まだBGM29のスコットランドもたくさん流れますね(のざき調査による)。
◎その日向さんは、91年の大ヒットドラマ『東京ラブ・ストーリー』のサントラを手掛けていたわけですが、そちらが35周年記念のリイシューされることになりました。
詳細はこちら。 最新インタビューを
otonanoにて連載中! さらに今まで配信されていなかった『アナザー・グラフィティ』『妹よ』『陽のあたる場所』『愛という名のもとに』『ええにょぼ』も
3月25日より配信スタートしております。
◎また「Two Menuets」がこの5月25日よりGucciのキャンペーン「The Original Sinner」で使用されています。改めて聞くと良い曲! Gucciのキャンペーンサイトは
こちら。