#pbmff レポート1 『エラ・フィッツジェラルド物語』を観ました

Ella Fitzgerald: Just One of Those Things

©︎Mercury Studios Ltd. 


Peter Barakan's Music Film Festival開幕〜っっ。実は初日、2日目と4本ずつ映画を8本観た私ですが、どれからレポートすれば良いのやら。とはいえ、ちゃんと1本ずつ紹介していきます。途中で挫折するかも。ただでさえ、なんか今週忙しい。すごい量になるかも。すみません。

でも早く書かないと応援の意味もないからね、頑張って書きます!

エラ・フィッツジェラルド物語。10月2日よりこの映画フェスティバルが終わったあとも角川シネマでしばらくかかるというこちらの作品は、とにかく一級の作品ですから、ぜひおすすめ。実は私はそれまでエラのファンというわけではなかったのですが、めちゃくちゃ良かったです。

まず。何がいいって、彼女がそれほど破天荒な性格でもなく真面目な人だったということに惹かれました。そういえば、私が仕事をするようになった90年代でも、まだ彼女は活躍してたわけだけど、その頃の彼女はメガネをしていて、たいそう真面目にも見えました。

上映後のトークにはピーターさんが登場。毎度のことですが、このメモは私が録音もせずメモったことをベースにしているので、間違っている情報や勘違い、誤解があるかも。いつものとおり文責:のざきでお願いいたします。

ピーターさん、まずはひと言「やっとスクリーンで見れました!」と。映画祭の作品は字幕チェックの仕事もあり複数回見ることが多いのですが、こうして映画館で見ると音も相当よくなってますね、とピーターさん。

ほんと、本作もスクリーンで、ぜひ劇場で見たい作品です。とにかくびっくりするほど内容のよいドキュメンタリー。亡くなって、30年くらいたちますが、とにかく今JAZZのスタンダートとされてる曲でも、彼女とノーマン・グランツが取り上げなかったら、そうなっていなかったかもしれません。

とにかく小さなクラブで演奏されることが多かったジャズを大きなホールに持って行った。それは当時としては超画期的なこと。ジャズのファンの中には「ジャズ・クラブで聞いてこそジャズ」という人も本当に多かった。彼女によってジャズの歴史は大きく変わった。

スイング・ジャズ全盛期、元ジャズ・オーケストラのボスだったチャック・ウェッブは30才で亡くなったけど、彼のバンドはすごい人気のあるバンドだった。

30年代スイングの時代、放送では白人の方が有利。例えばベニー・グッドマンとかの方が優遇されていた。チャック・ウエッブは黒人。

最期は「ベラを頼む」と言って亡くなったというチャックも、当初はベラを男だけのバンドに入れる時「女が入るとトラブルのもとになる」と言っていたのだそう。

それにしてもよくできたドキュメンタリーで、彼女の人生を説明する要所要所に歌詞がぴったりくる音楽が挿入されていて、それがすごく効果的。(歌詞の対訳も丁寧に入るのはピーターさんの映画祭ならでは!)。

あと彼女は二度結婚し、子供は容姿を迎えていたのだけれど、独立してしまったので、家に帰宅しても家族がいないことを悲しみ、嘆いていたという話も。一方で、舞台で歌うことは人と話している感じだったのかな、と小倉聖子さん(映画祭のスタッフ)がおっしゃっていたのも印象的でした。(独り身女性の寂しさは私もわかる! でも自由を選んだからいいんだけど)

ピーターさんはエラとルイ・アームストロングが共演したアルバムが3枚あって、そのうちの1枚がとても好きだと話されていました。3枚のうちどれだっけ? タイトル失念。でもそのアルバムはピーターさんが子供の時、お母さんがよく聞いていたのだそうです。(会場にいた人で覚えている方、教えて〜)

…とここまでピーターさん解説を書いて、私もまた思い出したことを書き足します。

マリリン・モンローとのエピソードはとても印象的。やっぱり女同士って助け合うし、シスターフット!!って感じで、すごく嬉しくなりました。

マリリンは美人で白人だったけど、エラと同じ悲しみをかかえていたんじゃないかな。私はエラの寂しさもマリリンの寂しさもわかる。二人の大変さも、二人が共鳴しあうの、めっちゃ分かる!!!

あ、そうそう、息子さんとのエピソードで、お母さんと喧嘩して部屋にこもって『マイ・ジェネレーション』(WHOの名曲ですね)を爆音でかけたというエピソードは、ちょっと笑えました。

それと!! 絶対に忘れられないのが、映画の真ん中らへんかなぁ。エラはジャズがビバップとかの時代になって、ソロ演奏とかすごい時代に、自分もヴォーカルでそれに対抗して、スキャットとか歌詞のインプロとか、めちゃくちゃすごかった、という件り。

まさにそういった歌が聞ける、圧巻のライブシーンがあり、そこは、もう鳥肌が立ちました!! かっこいい!

私はメガネをかけて大勢のジャズオーケストラをバックに、大きなホールで、たくさんの人から尊敬の目で見られるような偉いエラしか知らなかったから、もうなんかこういうライブをやる人だったんだ、と大興奮。

あの部分は、お見逃しなく! ピーターさんが、必死で(笑)細かく歌詞対訳してるから、字幕も必死で目で追ってくださいね!! いやーーー 圧巻。今、8本、みましたが、この作品がもしかしたら一番好きだったかも! いや、2番かな。何はともあれ… 皆さん、みてね。そして感想を教えてください!

ピーターさんの音楽映画祭。こちらに詳細があります。チェキら!



◎96年からかかげてきたTHE MUSIC PLANTの看板は2025年12月にて下ろし、公式サイトは近日中にアーカイブ化予定。自分の主催公演や招聘はもうやりませんが、2026年も若干の雇われ案件があるので、そちらはゆっくりとやっていきます。

◎10月31日(土)のこちらのイベントの制作をお手伝いしています。大田区民プラザにて「ケルト・ハロウィン・フェスティバル」メインはO'JIZOのコンサート。CDも発売になったよ! 配信でも聞けます。

◎ピーター・バラカンさんの音楽映画祭の応援団やってます! 今回も充実の内容。公式ページはこちら。 我らがドーナル・ラニーのドキュメンタリーIN TIMEもかかりますよ! 7月26日は山口洋兄貴もトークで登壇します。ぜひに!


そのピーターさん、音楽映画の本も出ますよ。こちらに詳細を載せました

◎よく聞かれるので、ここに載せておこう。最近観た中でベストな映画はこれベストな本はこれです。

◎ノルウェーのフォルデ・フェスティバルに行ってきました。そのフォルデのレポートをONTOMO Webに載せていただきました。Tower Records MIKIKIにも。ありがとうございます。

◎アイルランドでメアリー・ブラックのラストコンサートを見てきました。レポートはこちら。セットリストをプレイリストにしました。

◎アイルランドでポール・ブレイディの3夜連続公演を見ました。レポートはこちら。最終日の様子はここ。セットリストをプレイリストにしました。

◎ドーナル・ラニーのドキュメンタリー『In Time』。自分の感想。出てきたアーティストの紹介。Frank Harte / Zoe Conway / Méabh Ní Bheaglaioch / Seosamh Mac Grianna。また関連楽曲を集めたプレイリストを作りました。楽曲解説も書いたよ

◎現在CDの販売は終了してますが、書籍はあいかわらず販売中。アイルランド名盤ガイド。楽曲への配信のリンク(Spotify)や、来日時のインタビュー、エッセイなど充実の内容。ポール・ブレイディ、メアリー・ブラック、マーティン・ヘイズ&デニス・カヒルの3冊です。こちらへどうぞ。

◎神保町すずらん通りのパサージュにてケルト書房という棚を運営しております。ケルト関係の書籍や友人の書籍などを販売中。こちらへどうぞ。

◎最近、こんな応援記事を書きました。ぺッテリ・サリオラの来日記念盤@Intoxicate

◎ケルティッククリスマス2026、発表になりました。今年はアルタンとソーラスが来日。詳細は公式サイトへ。

◎あいかわらず無印良品BGMの仕事はしております。この4月27日より昨年録音にかかわったデンマーク編が配信スタートしております。良かったら、聴いてください。店頭ではすでにその2週間くらい前から流れているようですが、結構まだBGM29のスコットランドもたくさん流れますね(のざき調査による)。

 

◎パンデミック後くらいから作曲家:日向敏文さんのお手伝いしております。昨年の6月25日に新作「the Dark Night Rhapsodies」がリリースされました。こちらが特設ページ(Sony Music Labels)。アナログ盤と、ピアノ小品集の楽譜は日向さんのサイトで通販中


◎その日向さんは、91年の大ヒットドラマ『東京ラブ・ストーリー』のサントラを手掛けていたわけですが、そちらが35周年記念のリイシューされることになりました。詳細はこちら。 最新インタビューをotonanoにて連載中! さらに今まで配信されていなかった『アナザー・グラフィティ』『妹よ』『陽のあたる場所』『愛という名のもとに』『ええにょぼ』も3月25日より配信スタートしております

◎また「Two Menuets」がこの5月25日よりGucciのキャンペーン「The Original Sinner」で使用されています。改めて聞くと良い曲!  Gucciのキャンペーンサイトはこちら