#pbmff レポート2 『ビック・ママ・ソーントン 有りのまま』を観ました

Big Mama Thornton: I Can't Be Anyone But Me

©︎Robert Clem  


やばい!! ビック・ママ! 今回実は一番楽しみだったのはこの作品です。

プレスリーの「ハウンド・ドッグ」の元ネタの女性の歌として有名なビック・ママ・ソーントン。

ところが、私の頭にあったのは、こちらの女性でした… とほほ。もう、いやっ。自分の知識のなさがいやになる。シスター・ロゼッタのことをビック・ママだと思ってました。失礼。

映画を途中まで見ていて、ビック・ママは歌以外は、ハーモニカとドラムだと聞き、あれ???と思ったのでした。とほほ。

ま、それはさておき。ビック・ママ。ただでさえ情報少ないし、このドキュメンタリーを見ても、まだまだ謎が多く。本当の彼女は一体どう思っていただのだろうという疑問は、ずっと残る。

印象的だったのは、男みたいな格好をしてステージにあがっていたこと。作業着やチェックのシャツにズボンといった格好で歌うことが多かった。自信満々の豪快キャラを演じていたし、実際そういう人だったのかもしれない。

でもこちらでもシスターフットというか、ジャニス・ジョプリンとのエピソードはグッときました。そう、女はフェアなのよ!! そして友情なのよ! 連帯なのよ!(笑)

そして、本当に亡くなる数ヶ月前まで歌ってたこと。それもフィルムが残っているんですが、ちゃんと声が出てる。すごい。ガリガリに痩せたママは、歩くのも辛そうな感じなんですけど… すごい。すごい歌声。

ピーターさんの上映後のトークより。何度でも書きますが、これは私がメモったメモから起こしているので聞き間違い、勘違い、誤解、あれこれあるかも。すべて文責:のざきでお願いいたします。

ピーターさんいわくビック・ママは本当にもっと知られるべき人。生まれは26年で今年生誕100年になる。パーソナリティもすごく強い人で、アフリカ系アメリカ女性としてその後の音楽シーンに大きな影響を与えた人。体格も大きく、パワフルなことを売りにしていた。

子供のころは教会にも行ってたけど、歌うことはあまりしていなかったそう。でも病気をして自分はもう長くないと感じてからは信仰を少し取り戻していたようにも見える。そんな彼女の人生をなぞったドキュメンタリー。

若いころはバラエティショーの旅芸人の一座に加わって、なぜかヒューストンに流れ着いて、そこでキャリアを積んでいく。

あと彼女を有名にした「ハウンド・ドッグ」のエピソードは面白くて、何を聞いても、この歌の持つ不思議な運命に驚かざるを得ない。

ソングライターは、当時17歳だった二人組がビック・ママに会って、その後15分くらいで書き上げてしまったという曲。

そして「唸るように歌って」というプロデューサーに「私に指図するな」と怒って見せるビック・ママだったけど、実際、そういうふうに歌ってそれがヒットした、と。ハウンドドッグ=ろくでもない男、というふうに彼女は捉えていたのかも?

エルビスはちなみにウッディ・ベルという人が歌っているヴァージョンを聞いたとされているけれど、ブルーズも好きだったから、もしかしたらビック・ママのヴァージョンも聞いていたかも?

昔から相手を威嚇するような態度を取るような人だったらしい。そしてレズビアンだったという説もある。でも時代も時代だし、自分で言うような状況でもなかった。ボクサーともつきあっていたという説もあり。

あと、映画の中でデューク・エリントンをけちょんけちょんに言うところは面白かった。あー、なんて言ってたっけな。正確なセリフを思い出したい!! もう一回観るっきゃないか!(覚えている人、教えて!!)

そうそう、ピーターさんが「ハーモニカもめちゃくちゃうまい」。「彼女をふくめ南部の人たちは耳が違う」「何も習っていないのに、本当にすごい」

ビック・ママも本当に晩年まで声は出ていたし、亡くなった時もまだ57歳だった。

またビック・ママは、ロンドンでAmerican Folk and Blues Festivalという二人のドイツ人が企画した企画にも参加して、それがテレビでも放映され、DVDにもなったことがあったはず。

ちなみにピーターさんはビック・ママがマディ・ウオーターズのバンドとやったアルバムがお好きだそうです。当時の状況でありがちなんだけど、ビック・ママについてもアメリカ国内は本当に厳しかった。で、ヨーロッパの方が多少は良い扱いをされていた、とのことでした。

あとエルビスが25万ドル稼いだとき、ビック・ママは25ドルしかもらえなかった。字幕を監修したピーターさんによると、文字数の関係で細かくは訳せませんでしたが、バックのミュージシャンが5名で5ドルずつ払ったので「彼女としては足が出ているはずです」とのことでした。はぁ、つらすぎる時代だ。

まさにハウンド・ドッグ!!! クソ時代。いつまでたってもクソ時代。

映画祭では、まだかかりますから、ぜひみてね。10月2日からの特別上映でもかかるとのことです。詳細は公式サイトへ。



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そのピーターさん、音楽映画の本も出ますよ。こちらに詳細を載せました

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