ちょうど外出した日の朝に見た佐々木俊尚さんのツイートに惹かれ、その日の帰り道にぷらっと観に行った。そういう生活のゆとりって、いい。私はずっとゆとりのない生活をしてきた。 そして言論人は数あれど、アートや映画に関しては私は佐々木さんを参考にしている。(だいたいの言論人とは、音楽の趣味も映画の趣味もまったくあわない) なんというか、まずこの絵柄がいいよね。前に感動したアニメに「音楽」ってのがあるんだけど、あれもシンプルで良かった。私はどうも秋葉原にあるような、あぁいうアニメが苦手である。シャンプみたいな絵柄も、あまり得意ではない。でもこういう絵柄なら大丈夫。 というか、この辺が境界線かな。いずれにしても日本映画、ましてやアニメーションは滅多に見ない。 以前観たポーランド映画の『農民』とか、カートゥーン・サルーンのシリーズは大好きなのであるが、なかなか難しいよね。漫画なんかも絵柄が自分に合わないだけで、ストーリーは良いのに読むのをあきらめちゃったりもするから、なかなか考えものである。 で、『ホウセンカ』。最初の花火のシーンもなかなか印象的。そこからストーリーが展開していくんだけど、これがすごく自然でいい。 聞けば、アニメはあまり固めず、声優さん達の声を録ってから、絵の方を固めていった…とパンフレットに書いてあった。なるほど、それがよかったのか。 歳を取ってからの奥さんの声をやる宮崎美子さん、そしてなんといってもホウセンカ役のピエール瀧さんが最高だった。味だよねぇ… ストーリーもいいし、何せ短めなのがいい。 そして感動なのが、この映画のパンフレット。製本がとっても素敵なのであった。アニメのパンフってこんなふうにみんなこだわってるの? 英語タイトルのThe Last Blossomってのもいい。ホウセンカのタネが飛び散るところなんかもとてもいい。そうやってルーツというかタネがつながって命がつながっていく。 ちなみにこの映画、東京映画祭でもかかるという。経産省のサポートのせいか、ビジネスライクで映画愛に欠けるという評判の悪い映画祭(笑)。カンヌやベルリン、釜山には勝てない。今週はトランプも来てるし、有楽町や日比谷の方にいくのをなるべく避けよう。 でも「MISHIMA」は見たかったよなぁ。どうしてもっと見やすいところで公開されないんだろう。チケットはあっという間...
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